先日の山陰プチ旅行の記録です。
高速道路のSAから、
大山(だいせん)が
みえました。
中国地方最高峰の
山らしいです。
登ったことないけど。
松江市内で
食べたお蕎麦。
久しぶりに美味しい
お蕎麦を食べました
岡山でこういうレベルの
お店はほとんどありません。
31日(土)は松江に夕方入り、
泊まりました。
1日(日)は、相方が出雲でお仕事なので、
朝、松江から出雲に車で向かいました。
午前中、私はフリーだったのですが、
どこに行こうかとか、あまり考えていなかったのです。
相方を送ったあと、観光資料をみている と、
「お!出雲に民藝館があるではないか」と気づき、
行ってみることにしました。
民藝といえば、倉敷美観地区には倉敷民藝館という
ステキな所があり、昨年はじめて訪れて、民芸の志に、
いたく感激したのでした。
ちなみに、倉敷民藝館は、大原家の援助で建てられ、
全国的な民芸運動の先導の役割を果たしたところです。
出雲市郊外の、
ひじょうにわかりにくい
場所に、民芸館は
ありました。
すすんでいく。
門をくぐると、そこは、
山本さんの家でした(笑)
当地きっての豪農だった家で、
古くから栄えた名家だそうです。
実際に、いまも山本さんが
住んでいるそうです。
広い敷地でした。
山本さんの家のとなりが、
民芸館の本館となっていました。
旧米蔵を改築したそうです。
1974年に、民芸の趣旨に深い
感銘をもった山本家と、
出雲民芸協会、県内外の有志の
協力のもと、倉敷民藝館初代館長の
外村吉之介氏の指導によって、
改装・整備され、開館したそうです。
本館に入ると、「民芸品の性質」という
覚え書がありました。(以下パンフから引用)
◇民衆的なもの
民芸品は高級な特別品ではなく、
民衆の中で作られ、民衆の中で
使われるものである。
◇実用的なもの
民芸品は趣味品でもぜいたく品でも
ない。日常の必要品として用途と離れ
ては存在しない。
◇数多くつくられるもの
生活のためには、多数に作られねば
ならない。もともとこれは工芸本来の
性質である。
◇安価を旨とするもの
民芸品はだれでもが買いうる値段を当然とする。
◇健康なもの
日々の用に働くものは必ず健康な性質が要求される。
病的なものは実用にたえない。
◇簡素なもの
単純性こそ民芸品の特質である。不要な複雑な装飾等に
禍いされているものではない。
◇協力的なもの
個人的な仕事は真の民芸品になりきれない。民芸品は
工人達の合力から生まれ、公共の美を示す。
そして、さいごに、「伝統に立つもの」とあった。
個人の力に止まらない民芸品は、
伝統の受け入れによって
永い人間の知恵の恵みを受ける。
民芸の性質は、私たちの仕事や理論と、
なにやら似通っている部分があると思ったのですが、
どうでしょうか。
民芸館のなかには、数々の
民芸品が置かれていました。
主には山陰地方の
民衆のあいだで使われていた
ものだそうです。
壁の染物は寝具の
掛け布団のようなものです。
模様がとてもきれいでした。
米蔵だったこの本館。
米俵がなんと3000俵も
入る広さだそうです。
2階から1階をながめています。
徳利(とっくり)など。
他にも、
「陶磁器、漆器、木工品、金工品、
織物、染物等々、衣食住のすべ
ての部門で用いられた物のみ」
が展示されています。(パンフより)
たしかに、
健康的な美しさが
どの民芸品にも感じられました。
こんなものたちに囲まれた
暮らしはいいものだ。
階段となっているたんす。
懐かしい感じ。
パンフにあった「民芸館の役割」には、こういうことが
書かれていました。
「私どもの日常の暮らしは大は建物から小はペンやボタンの
類に到るまで、真に多くのものによって支えられている。これ
らのものが生活にふさわしく美しいものであってこそ、美しい
よい暮しをしていると言えよう。
幸にも民芸品は、暮らしのなかのはたらきものとして、健康
な美しさ、無駄な飾りのない美しさ、材料や構造の誠実な美しさ
を備えていて、暮らしにぢかに結びついているものである。
民芸館は、このような品物を使う暮しが心に通う美しいよい
暮らしと考え、これを広く世に行き渡らせたいと希ってやまない。
だから民芸館はいたずらに昔をなつかしむ骨とう品の陳列場
ではなく、私たちの暮らしを美しくよくするにはどうすればよいか
という考えや眼を養うための本当の暮らしの根城なのである」
まったくその通りだと、納得です。
暮らしの美しさを追求したいものです(現実はかなり隔たりがあるけど)。
これからも、いろんな地方の民芸館、
訪れてみたいものです。
さて、民芸館を堪能したあとは、
出雲大社の近くの見晴らしのよい公園に行きました。
(これもいきあたりばったりで行ったのだけれど)
日本海。
天気もよし。
出雲市街が一望。
手前のあたりに
出雲大社があるのです。
今回は行きません
でしたけど。
この浜辺は、
日本の渚100選に
選ばれているところ
だそうです。
やっぱり美しいものにふれると、
精神の栄養補給になりますね。
いいプチ旅行になりました。
おわり。
Y田さんありがとうございます。
民芸館、いいですよ~。
こんど岡山にお越しのさいは、
倉敷民藝館へぜひ。
投稿情報: 長久 | 2009年3 月 9日 (月) 09:55
民芸品の話、なかなか興味深いですな
私も歴史家のはしくれとして、考えさせられましたわい
出雲そばはめっちゃ美味いでぇ
病みつきになるくらい
投稿情報: Y田 | 2009年3 月 7日 (土) 03:02