きょうの(10日)の午前中は、
ソワニエ看護専門学校の3回目の授業。
読書日記では、『ベッドまわりの環境学』という、
かなり面白かった本の感想を語りました。
これはのちのちまた詳しくご紹介します。
今日は、絵本『わたし』(谷川俊太郎ぶん、長新太え、福音館書店)
をつかって、いろいろと考えていきました。
マルクスが、「フォイエルバッハにかんするテーゼ」のなかで、
「人間的本質は、個々の個人に内在するいかなる
抽象物でもない。人間的本質は、その現実性に
おいては、社会的諸関係の総体である」(テーゼ六)
と言っていますが、この絵本は、まさにこのテーゼを
絵本で表現したものといっても、言い過ぎではないのかな、
と思ったりしてります(学生さんにはこの言葉は紹介してませんが)。
最初に、学生さんの絵本の印象・感想・疑問を出してもらい、
それを紹介しつつ、私の「読み方と考え方」を紹介してみました。
以下、そのメモ。
◇人はどうやって自己を認識するのか
*「わたし」とは何か?
・自分だけポツンと1人で存在しているだけでは、問いようのないもの。
*多面的な「顔」をもつ。無数の「顔」の結晶が「わたし」。
*もちろん、さまざまな「顔」には強弱があり、それがその人のアイデンティティ
をつくっていく。
◇「どんなつながりのなかで生きているのか」「どういうつながりを大事にしていくのか」
*それが、自分の生き方や役割を創りだしていく
*一生涯のなかで、どんどん変化していくもの
*つながりは、広がるし、新しく創ることができる
*ところが、「無縁社会」という言葉も生まれてきた、現代社会のひずみ
◇あるひとつの視点だけしか目が向かないとき-「あの人は〇〇だ」という固定化
*人への見方への奥行きをもてるかどうか
・ただ、こうした見方は、非常に難しい。エネルギーが必要。
・興味と、関心と、好奇心と
*「自殺者3万人」「派遣切り〇万人」-「顔」がみえない数字の怖さ
*医療者として
・「医療者→患者」としての視点とともに、「多様な顔の結晶」としての「その人」
への視点。
以上。
「誰と関わるかや環境によって、自分は様々な自分に
変わって行けるのだということを聞いて、なんとなく
元気になりました。この先、色々つまづくこともあるけど、
自分も未来も変わることができると信じてがんばって
行きたいなと思いました」
という感想が。
そう。
みなさんの可能性は、無限に広がるんですっ。
人間は、社会的に生きています。
そして、環境から影響をうけつつ、環境を変えることができます。
すごい存在なんです。
「今日の授業は、とても考えたので、頭が疲れました」
という感想も。
「覚える学習」ではなく、「考える学習」という色合いが強いですからね。
おつかれさまです。
ソワニエ看護専門学校の3回目の授業。
読書日記では、『ベッドまわりの環境学』という、
かなり面白かった本の感想を語りました。
これはのちのちまた詳しくご紹介します。
今日は、絵本『わたし』(谷川俊太郎ぶん、長新太え、福音館書店)
をつかって、いろいろと考えていきました。
マルクスが、「フォイエルバッハにかんするテーゼ」のなかで、
「人間的本質は、個々の個人に内在するいかなる
抽象物でもない。人間的本質は、その現実性に
おいては、社会的諸関係の総体である」(テーゼ六)
と言っていますが、この絵本は、まさにこのテーゼを
絵本で表現したものといっても、言い過ぎではないのかな、
と思ったりしてります(学生さんにはこの言葉は紹介してませんが)。
最初に、学生さんの絵本の印象・感想・疑問を出してもらい、
それを紹介しつつ、私の「読み方と考え方」を紹介してみました。
以下、そのメモ。
◇人はどうやって自己を認識するのか
*「わたし」とは何か?
・自分だけポツンと1人で存在しているだけでは、問いようのないもの。
*多面的な「顔」をもつ。無数の「顔」の結晶が「わたし」。
*もちろん、さまざまな「顔」には強弱があり、それがその人のアイデンティティ
をつくっていく。
◇「どんなつながりのなかで生きているのか」「どういうつながりを大事にしていくのか」
*それが、自分の生き方や役割を創りだしていく
*一生涯のなかで、どんどん変化していくもの
*つながりは、広がるし、新しく創ることができる
*ところが、「無縁社会」という言葉も生まれてきた、現代社会のひずみ
◇あるひとつの視点だけしか目が向かないとき-「あの人は〇〇だ」という固定化
*人への見方への奥行きをもてるかどうか
・ただ、こうした見方は、非常に難しい。エネルギーが必要。
・興味と、関心と、好奇心と
*「自殺者3万人」「派遣切り〇万人」-「顔」がみえない数字の怖さ
*医療者として
・「医療者→患者」としての視点とともに、「多様な顔の結晶」としての「その人」
への視点。
以上。
「誰と関わるかや環境によって、自分は様々な自分に
変わって行けるのだということを聞いて、なんとなく
元気になりました。この先、色々つまづくこともあるけど、
自分も未来も変わることができると信じてがんばって
行きたいなと思いました」
という感想が。
そう。
みなさんの可能性は、無限に広がるんですっ。
人間は、社会的に生きています。
そして、環境から影響をうけつつ、環境を変えることができます。
すごい存在なんです。
「今日の授業は、とても考えたので、頭が疲れました」
という感想も。
「覚える学習」ではなく、「考える学習」という色合いが強いですからね。
おつかれさまです。
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