最近読み終えた本。
余談だけれども、
私、キホン運動家なんですが、教育者のはしくれでも
あると思っているわけです。
「労働者教育」っていうぐらいですから。
なので、必然的に教育や保育の分野の本というのは、
手が伸びやすいというか、問題関心が高い。
そのなかでも、この佐貫浩さんの本や論文は、
新しいものがでると、たいてい読むようにしています。
ほんとうに学ぶことが多いので。
佐貫さんの教育論は、私の学習運動論に、
かなり反映されていますよ。
本書も、教えられることが多く、一気に読みました。
『新装版 宮澤賢治をめぐる冒険-水や光や風のエコロジー』
(高木仁三郎、七つ森書館、2011年)
第1話「賢治をめぐる水の世界」
第2話「科学者としての賢治」
第3話「『雨ニモマケズ』と私」。
原発事故を受けて新装版として
再刊された理由がよくわかる。
先見性に満ちている傑作。
とくに第2話は、社会科学を普及する仕事を
している私にとって、とても示唆に富む内容でした。
賢治の、
「われわれはどんな方法でわれわれに必要な科学を
われわれのものにできるか」
という言葉は、すごく根源的な課題であると思ったし、
高木さんが、
「普通に生きる人がその生きるという立場から、
生きる営みの一つとして行う科学、多少、今日的な、
堅苦しい言い方をすれば、民衆営為としての科学、
民衆の営みとしての科学、こういうものを追求して
いたのではないか」
と科学者としての賢治を表現したところなども、
大衆的な学習教育運動の普遍的な問題意識だと思いました。
第1話の「賢治と水」の話も
すばらしかったし、ほんと、これはいい本です。
『マルクス、エンゲルス書簡選集(上)』
(不破哲三編集・文献解説、新日本出版社、2012年)
膨大な書簡群のなかから、「これは」
というものを選んで、ていねいな解説と
細かい注がついて。
まったく、スゴすぎる仕事ですわ。
ついていけてないけど。
『マルクス、エンゲルス書簡選集(中)』
(不破哲三編集・文献解説、新日本出版社、2012年)
「読んだ」というよりは、「眺めた」という
ほうが正確かもしれないけど。
「素材のなかをのびのびと動くこと」と
いうのが「すなわち弁証法的な方法」
というマルクスの表現は、いいねえ。
『危機のなかの教育-新自由主義をこえる』
(佐貫浩、新日本出版社、2012年)
教育現場の危機の深刻さは、
まったく想像をこえている。
「子どもの声を聞き取る専門性」
「希望を拓く専門性」を教育現場と地域の
なかで実践できる教師を増やしていく
課題は、イバラの道である。
余談だけれども、
私、キホン運動家なんですが、教育者のはしくれでも
あると思っているわけです。
「労働者教育」っていうぐらいですから。
なので、必然的に教育や保育の分野の本というのは、
手が伸びやすいというか、問題関心が高い。
そのなかでも、この佐貫浩さんの本や論文は、
新しいものがでると、たいてい読むようにしています。
ほんとうに学ぶことが多いので。
佐貫さんの教育論は、私の学習運動論に、
かなり反映されていますよ。
本書も、教えられることが多く、一気に読みました。
『新装版 宮澤賢治をめぐる冒険-水や光や風のエコロジー』
(高木仁三郎、七つ森書館、2011年)
第2話「科学者としての賢治」
第3話「『雨ニモマケズ』と私」。
原発事故を受けて新装版として
再刊された理由がよくわかる。
先見性に満ちている傑作。
とくに第2話は、社会科学を普及する仕事を
している私にとって、とても示唆に富む内容でした。
賢治の、
「われわれはどんな方法でわれわれに必要な科学を
われわれのものにできるか」
という言葉は、すごく根源的な課題であると思ったし、
高木さんが、
「普通に生きる人がその生きるという立場から、
生きる営みの一つとして行う科学、多少、今日的な、
堅苦しい言い方をすれば、民衆営為としての科学、
民衆の営みとしての科学、こういうものを追求して
いたのではないか」
と科学者としての賢治を表現したところなども、
大衆的な学習教育運動の普遍的な問題意識だと思いました。
第1話の「賢治と水」の話も
すばらしかったし、ほんと、これはいい本です。
『災害派遣と「軍隊」の狭間で-戦う自衛隊の人づくり』
(布施祐仁、かもがわ出版、2012年) 表題どおり、国民の期待する災害派遣と
国家の期待する「戦う軍隊」からくるゆがみ。
自衛隊の「いま」がよくわかる。
取材力も秀逸。
自衛隊員・関係者の生の声も多く、
価値のある1冊。
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