今日は労働学校運動について感じていることを。
この前のふれあいコンパでも感じたことだけど、
いまの岡山労働学校には、私よりもひと回り(つまり12歳)以上
若い世代が参加してきている。あらためてビックリなのである。
もう私は、労働学校の場のなかでは、
年寄りの部類である(ま、主催者だけど)。
ある参加者がコンパのなかで、となりの参加者の年齢を聞き、
「22歳~!・・・まぶしいっ!」と驚いていたけど、
ほんとうにそんな感覚である(かなりおじさん的発言)。
そして若い人と関われるのは、無条件で楽しいことである。
私がはじめて労働学校に足をふみいれたのは、
19歳のとき(1994年)。48期岡山労働学校。
48期以前は、5年間労働学校はひらかれておらず、
5年ぶりの開校に、たまたま参加したというわけ。
受付にいたT本さんに「何歳?」と聞かれ、
「19歳です…」と言うと、「若いな~!」と驚かれたが、
いま、その心境がわかりはじめてきた(笑)。
それはそうと、私が関わりはじめたのは48期から。
現在開校中の労働学校は78期である。30期をこえる。
年2回開校だから、つまり15年間である。
受講生を25名平均として、30期だと750人である。
もちろん何回も受講している人がいるので、
実際は200人ぐらいだろうか。
それでも、やっぱり「ほおー」という人数である。
さまざまな困難がありながらも、15年間続けてきたことは、
ものすごく大きな価値がある、といまさらながら感じる。
私は全国の学習運動の状況をみていて、
「労働学校の再生なくして学習運動の再生なし」と思っている。
岡山では、労働学校をつうじて、若い人が学習運動にふれ、
『友』の読者や会員になってくれている。
全国の学習組織のなかでも、会員の年齢構成比だけでいうと、
たぶん岡山が一番、若い世代の割合が多いのではないだろうか。
(あくまで“たぶん”ですけど)
労働学校は、若い人が学習運動にふれる最初の
きっかけとしてとても有効な学習形態であるし、
学び交流するなかで、びっくりする変化をみせてくれ、
毎期毎期、感動がある。おもしろいのである。
学習運動の魅力をこれだけ凝縮して体験できる
ところは、労働学校をおいて、ほかにないと思う。
労働学校を支えてきた運営委員会も、
ほそぼそとではあるが、15年間、
メンバーを変えながら、維持・継続してきている。
そして、運営委員として成長した人たちが、
岡山の地で、さまざまな分野で活動・活躍している。
学習協の役割としては、
労働学校の成功のカギをにぎる運営委員会の
強化に役割を果たすことである。
運営委員の成長に責任をもち、援助するし、
必要な手立てを考える。
労働学校を成功させるのは、あくまで運営委員会、
そして受講生自身である。
学習協は、あくまでその「場」を提供するにすぎない。
もうひとつ、学習協の重要な役割がある。
それは、カリキュラムへの責任である。
魅力的な学びのメニューをつくりだし、提示する。
ここに最大の責任をおっている。
学習協の知的・感性的レベルが問われる作業である。
次回79期(来年5月開校)のカリキュラムも、
だんだん素案がかたまりつつある。
「核ZERO教室」も、いまだかつてない内容だけれど、
来期も、たぶん全国の労働学校でもかつてこんな教室は
なかったというような、魅力的な(とっぴな?)ものを考えている。
とにかく、カリキュラムづくりも、
挑戦し続ける姿勢が大事なのである(笑)。
これまでの延長線上ではダメだと感じている。
さて、話は戻って、労働学校の魅力はなんだろうか。
ひとつは、やはり学びの魅力である。
労働学校でしか学べない内容をつねに提供する。
魅力的な基礎理論であり、魅力的な課題・情勢学習である。
目からウロコの連続、それが労働学校の学びである。
ふたつめは、多種多様な仲間に出会えることである。
よく受講生の感想で聞かれるのは、
「ここに来なかったら、絶対に出会ってなかったような人に出会えた」
というものである。
職種も年齢も、ほんとうにバラエティにとんでいて、
しかも同じ題材で学んでいるから、討論のなかで、
さまざまな考え、意見、発想にも出会える。
それがまた魅力なのである。
そうした労働学校の質を支えるものとして、
「長さ」という量的側面がある。
最近はだいたい交流企画ふくめ13回から14回の
カリキュラム。毎週講義があり、2か月ちょっとの学校である。
ここが単発学習会と決定的に違う労働学校の有利さである。
回を重ねるごとに、学びが深まり、交流がふかまる。
仲間ができれば、それが学びに反映する。
参加者が少なくなってきていることを理由に、
回数を減らしたりすることは、絶対にしない。
量を減らせば、それが必ず質に反映する。
魅力ある労働学校をテマヒマかけてつくっていけば、
若い人が活き活きと活躍し、
若い人自身が労働学校の魅力を語り広げてくれるのである。
…まったく思いついたことを書いただけだが、
まだまだ受講生数からいえば、現状は満足できる
ものではないし、もっともっと挑戦が必要である。
しかし、15年間の重み、
というものを最近、感じている。
カゲ茶さんありがとう。
フカイイけど、中身はなかなか重いテーマ。絶対に力になりますが。
受講生のみなさんの参加は、ほんとうにすごいことと思います。
いのぱさん、ぜひ高知の労働学校の発展を願っています!
香川も歴史ありますよね~。
香川はあんまり情報が伝わってこないんですけどね(笑)
投稿情報: 長久 | 2009年10 月21日 (水) 16:30
昨日開かれた、香川県学習協の総会に参加させていただき、労働学校の歴史の重みを感じてきた一人である。
先日の事務局会議でも、このことは議論された。そして、事務局長がようやく動ける(下の子どもが3才に)ようになるもとでの、新しい労働学校のビジョンが見えつつある。
香川県の実践から学んで、いかしていくことである。
岡山の経験がまだ、高知県にうまく反映できていない。次の議題としよう。
投稿情報: いのぱ | 2009年10 月21日 (水) 13:12
(あくまで“たぶん”ですけど)
この時期に、核兵器を題材にした労働学校を開いた意味はフカイイと思いますよ。
オバマ大統領のプラハでの演説から現在までの流れ、そして、核兵器の廃絶こそが他の兵器の廃絶に繋がると思います。
まぁ、あくまで“たぶん”ですけどw
投稿情報: カゲ茶 | 2009年10 月21日 (水) 00:34