きょう(17日)の晩は、岡山市学童保育指導員組合の
2回目の学習会に。
テーマは、「労働者の権利とは-学童保育指導員として」。
はじまる前の風景。
今回も15名ぐらいの
参加だったように思います。
小学生に
インフルエンザ流行中!
マスク姿も目立ちました。
今回の内容は、具体的権利の話というより、
前回の学習会で私なりにつかんだ、
岡山市の学童保育の独自の困難な状況、
そのなかでの指導員さんの意識、
というものの感触をもとに、
「次の一歩」をふみだせるための
問題提起的な中身にしてみました。
今回も、みなさん非常に熱心に聞いて
いただいていました。感謝!
感想文の受けとめを読んでも、前向きな
方向の流れが徐々に生まれているのかなと。
あとは、こうした学習と議論の場を
いかに継続するかがカギですね。
学習会はとりあえず3回の予定で、
来月の学習会で一応のくぎりですが、
必要な提起をがっつりしていきたいと思います。
以下、講義の概要です。
一。前回のおさらいから
1。学童保育指導員として
◇子どもの発達に関わるプロとして
◇社会的役割が高いー学童保育なしには社会が成り立たない
◇専門職として成長するためには
*コミュニケーション労働に必要な知的熟練を蓄積していく
ためには、「雇用の継続」「雇用保障」がカナメとなる。
*「働き続けたい」「働き続けられる」職場か?労働条件か?
◇生き生きはつらつ、してますか?-良好なコミュニケーションの条件
*「生き生きはつらつ」とできるような、労働条件が必要
◇学童保育の「質」を継続することが大事
*子どもは指導員を選べない。クラブを選べない。すべての子どもに、
学童保育の「質」を保障することが大事。そのためには何が必要?
*「きちんと、ものが言える」労働者に
◇子どものおかれている社会状況について
ー貧困・格差、学校教育、発達環境…
*子どもの成長に関わるプロとして、広い見識と行動が求められる
2。労働者が「おかしいんじゃない?」とものを言うために
◇労働者とは?
*生産手段(土地、建物、機械、原材料etc)をいっさい持ってなく、
どこかの会社に自分の労働力(働くための精神的・肉体的エネ
ルギー)を売らないと、『お金』が手に入らない(つまり生きていけ
ない)人のこと。
*その特徴
①数が多い、②ひとりでは弱い存在 →だから団結する(ひとつになる!)
*団結するための恒常的な組織が、労働組合
*労働者であれば、誰でも労働組合をつくれるし、入れる
◇労働組合は、憲法が応援している!
*日本国憲法は、基本的人権を「すべて(の)国民」に保障している
*憲法28条の「労働基本権」(労働三権ともいう)
→労働組合は、スゴイ組織なのだ!
二。労働者の権利とは?
1。ここでも、憲法から出発することが大事
◇私たちにはどんな基本的人権があるのだろう?
*憲法ってそもそも何?
*基本的人権って?ーあなたに手渡されたバトン、知っていますか?
2。働くルール(法律)を知ることの大切さ
◇「基準は、法律でこれを定める」(憲法28条)
*労働基準法、労働安全衛生法、労働組合法、最低賃金法etc…
【おすすめ文献】
『15歳のワークルール』(道幸哲也、旬報社、2007年)
『おしえて、ぼくらが持ってる働く権利』(清水直子、合同出版、2008年)
◇権利を知らないと、不当なことに気づかない
3。まず、自分や自分たちの「位置」「到達点」を知ることから
◇客室乗務員・尾崎恵子さんの講演から
◇まず、「自分の働き方」を知ることからー比べる2つの角度
*時間の軸-学童保育指導員の労働条件はどう変わってきたのか
*現瞬間の横の軸-クラブごとの労働条件の比較。他の自治体は?
他県は?
◇指導員さんのノビシロは大きいー目標を定めつつ、1歩1歩
*もっとも低いラインの底上げが「要求」となる
*そして離さずもっておきたい視点は、「子どもたちのために」という一致点
三。現実を変える、ということ
1。乗りこえる必要があるひとつの見方―「やっぱり変わらない」
◇資料参照(臨床心理士・土屋由美さん)
*「その枠のなかだけで見てしまう」
*「先入観を“便利なメガネとして利用したくなる」
*「<変化を読み取ろうとする意識>を持って」
◇「常に変化しつつある存在として」
*職場も、労働条件も、指導員仲間も、社会も、そして自分自身も
2。現実を変えるために、問いかけ、呼びかけ、行動することを「活動」という
◇みんなが「プチ活動家」に
*「おかしいじゃないか、なんとかしようよ」と言い出す人
*自分の手持ち時間の使い方
*1人ひとりは微力だけど…労働組合は、微力のつぶを集め、束ねる器
3。「労働組合活動」の質と量をたかめる
→次回学習会で詳しくお話したいと思います
◇労働条件を変えるには、労働組合の活動の質を高めることが必要
*会議の質(討議の質)、組合ニュース(機関紙)、日常的な「ちょっと活動」
*学習活動の質と量
◇担い手を増やしていく
*みなさん1人ひとりが、「語る力」を高めていく。
*「おかしいじゃないか仲間」を増やす。
*組合を自分たちの「居場所」に。
以上。
明日は日帰り東京出張…。
今週はとびきり忙しい!
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