いずれも、被爆体験、そして被爆者の苦悩と生き方を
紹介した内容のものです。
昨年の労働学校「核ZERO教室」は、
私のなかにも、大きなものを残しました。
学びの内容はもちろんのこと、
すごい変化をみせてくれた受講生にたいして、
ある種の責任感のようなものが…。
つまり、そういう「場」を準備したものの責任として、
今後も核廃絶の問題と正面から向き合っていかねば
ならないということを、より深く覚悟させられたというわけです。
今年は核ZEROにむけて、
大きな躍進の1年にしたいものです。
『木の葉のように焼かれて』
(新日本婦人の会広島県本部編、新日本出版社、1985年)
昨年11月の労働学校のフィールドワークで
広島を訪れたさい、被爆者の矢野美耶子さんの証言を
お聞きしたのですが、
その矢野さんの、「反核の生き方」へのきっかけに
なったのが本書で、矢野さんが聞き取りをした証言も
いくつか収録されています。
女性の証言がほとんどというのも、本書の特徴かと思います。
矢野さんの証言する姿を思い浮かべながら、
読みすすめることができました。
『反原爆-長崎被爆者の生活史』(石田忠編著、未来社、1973年)
こちらは、被爆者の戦後の生活と
さまざまな苦難、そして被爆者の生き方に
焦点をあてたもの。
最初に紹介されている福田須磨子さんの
生き方が、とても印象に残っています。
福田さんのことは、名前程度は知っていましたが、
ほんとうに壮絶な戦後を生きられてきた方だなあと。
「ひとりの人間としてどうあるべきか、被爆者であれば、
被爆者のしなければならないこともあるが、被爆者だから
ではなく人間として今の時代をどう生きて行くのかを
真剣に考えなければいかん」
という福田さんの言葉を、受けとめなければ、と思う。
「反核という生き方」とはどういうことなのかを、
被爆者自身の生き方の中から深める1冊でもあったと思います。
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