読んだもの。
『新装版 春秋の檻-獄医 立花登手控え(一)』(藤沢周平、講談社文庫、2002年)
『新装版 風雪の檻-獄医 立花登手控え(二)』(同上)
『新装版 愛憎の檻-獄医 立花登手控え(三)』(同上)
『新装版 人間の檻-獄医 立花登手控え(四)』(同上)
全4巻の連載ものです。
といっても、四巻目はまだ途中です。
たぶん明日読み終わると思いますが。
藤沢周平の小説にしては、かなり軽いタッチですが、
市井の人間への眼差しは、さすが藤沢文学です。
なにより、この小説は設定がすばらしくユニークで面白い。
主人公・立花登は、獄医という、
ようするにいまでいえば刑務所に勤める医者です。
檻の内外で展開される、さまざな事件。
そのなかで浮き彫りになる、人間の悲哀や愛憎、あたたかさ。
主人公をとりまく叔母や叔父、そしてその娘とのやりとりも、
ふふふと思わず顔がほころびます。
ほんものの小説を読むと、気持ちがほんとうに豊かになります。
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