『電池が切れるまで-子ども病院からのメッセージ』
(すずらんの会編、角川書店、2002年)
ソワニエ授業で紹介した本。
長野県立こども病院に入院する
子どもたちの創作詩集。
子どもたちの言葉は、
いろいろなことを教えてくれる。
日常生活がふつうに送れることの、すばらしさとか。
『「電池が切れるまで」の仲間たち-子ども病院物語』
(宮本雅史、角川書店、2003年)
同じ病院の話だけど、
こちらは6人の子どもにスポットをあて、
闘病生活や、家族のこと、
院内学級のことなどを、詳しく書いている。
ほんと、病気って、苦しいし、しないほうがいいに
きまっているんですが、
痛みが教えてくれるものって、あるんですよね。
『ルールある経済って、なに?-社会的公正と日本国憲法』
(大門実紀史、新日本出版社、2010年)
参議院議員でもある著者の本は、
いつもわかりやすく、参考になります。
理論書というよりは、
ていねいな解説書、というような雰囲気ですね。
ぜひとも、再選をしてもらわなければ。
『主婦パート 最大の非正規雇用』(本田一成、集英社新書、2010年)
いや~、これは読みごたえがありました。
ちょっと分析が表面的な部分も多いですが、
女性のパート労働の現場に精通している
著者ならではの状況把握が勉強になります。
ジェンダーの視点からも読めるし、
貧困、社会保障、非正規労働問題と、
さまざまな問題が、凝縮していますね。
私も、おかやまコープの労働組合での
学習会などでは、パートの方々を対象にすることが
多いので、イメージしながら読むことができました。
「主婦」という言葉の定義があいまいだったのが、気になりました。
『小説 蜷川虎三』(西口克己小説集14、新日本出版社、1988年)
7期28年にわたって、京都府の知事をつとめ、
革新府政の優位性と、憲法にもとづいた地方自治の
あり方をしめした、蜷川虎三(にながわとらぞう)さんの、
伝記小説。おもしろかったです。
革新の結集をめぐってのさまざまな難しさや、
労働組合とのやりとりなど、
「へー、こんなこともあったんだぁ」とビックリ。
知事への立候補要請をしたときの話が、
おもしろかったですね。
京都駅で待ち構えてのアポなし突撃要請!とか、
自宅におしかけての座り込みとか、ちょっと今では考えられませんね(笑)
選挙の様子とか、京都の運動の力も、ただただスゴイなと。
あとは、政治家の言葉の力、ですかね。
蜷川さんは、ちょっと言葉が乱暴だったようですが(笑)、
大衆の心をつかむ、柔軟で本質的な語り口は、
いまでも、おおいに学ぶべきところがあるように思います。
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