週末の移動時間で読んだ本。
頭が疲れていたので、小説世界にひたりました(汗)。
あ、『経済』12月号もまじめに読んだけど。
『親指の恋人』(石田衣良、小学館文庫、2009年)
行きの新幹線のなかで、
一気に読んでしまった。
格差社会のなかで、
あまりにも住む世界が違う2人が、
出会い系サイトで知り合い恋に落ちるも、
貧困という深い闇に引きずり込まれ、
結局さいごは心中してしまう。
うーん、最後の結末は、賛否両論あるだろうなぁ。
私は、やっぱり死なないでほしかったし、
死ぬべきでなかったと思う。
石田衣良なら、もっと違う結末も書けたのではないか。
でも、小説の読み手側としては、このラストのほうがたしかに
しっくりくるのかなー。うーん。
それにしても、貧困の底にある人の
心情や絶望感を、ちゃんと表現できているなと思う。
あと、携帯メールのやりとりのリアルさとか。
そこは、ふつうの作家とはやはり違う感性を持っている。
でもやっぱり、希望も描いてほしかった。
ふたたび、うーん。
2人が愛し合う描写なんかは、
男の私としてはかなり妄想がふくらむんですが、
石田衣良の描写は、いやらしいんだけど、いい感じ。
まあ、とにかく読み応えはありました。
『森崎書店の日々』(八木沢里志、小学館文庫、2010年)
舞台が東京神田の神保町という
だけで、すでに「買い」でした。
世界一の古本店街です。
小説内容も、おもしろさ十分。満足。
本の世界って、いいよね~。
すでに映画になっているようで、
文庫の表紙が、その映画の広告に。
『私の松本清張論-タブーに挑んだ国民作家』(辻井喬、新日本出版社、2010年)
へー、清張って、宮本百合子のことを
尊敬してたんだー。知りませんでした。
偉大な国民作家だと思います。
でも、私も作品を多く読んでいるとはいえません。
有名どころの『点と線』とか『ゼロの焦点』など、
たぶん10冊ぐらいは読んでいると思いますが、
もっと作品は膨大にありますからね。
清張、もっと読みたくなりました。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。