『沖縄子ども白書-地域と子どもの「いま」を考える』
(「沖縄子ども白書」編集委員会編、ボーダーインク、2010年)を読み終える。
沖縄の現実を思い知らされる1冊。
よく知られているように、
沖縄経済は、全国的にみても、
所得水準、貧困率、失業率の高さ、
どれも全国イチ悪い。
経済的矛盾は、とうぜん社会的弱者(子ども)の
ところに集中的にあらわれる。
沖縄の保育の現状や児童福祉の貧弱さには驚く。
離婚率の高さも、背景には貧困がある。
ひとり親世帯が多く、子育ての孤立化から虐待へも。
青少年の飲酒や喫煙率の高さも、沖縄社会の反映である。
そしてもちろん、沖縄の子どもの現状は、
沖縄戦や、27年間におよぶ米軍統治を無視しては考えられない。
本書では、「基地被害と子ども」「子どもと基地」の項目も。
あれこれ、考えさせられる1冊であった。
この、「沖縄子ども白書」は、初めてのこころみだそう。
関係者のみなさんのご奮闘に、敬意を表します。
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