きのう(23日)の夜は、
81期岡山労働学校のプレ企画第1弾でした。
参加は21名でした。うち20代~30代が19名と、
若者率がとても高くなりました。新人さんもチラホラ☆
やはり、20名をこえると活気が生まれます。
元気が出るんですよね。雰囲気だけで。
講師は、岡山労働学校では
もうおなじみの、
安岡満利子さん。
ソワニエ看護専門学校で
教諭をされています。
若い人にも大人気の良き先輩です。
安岡さんが1時間ちょっとかけてお話しされたテーマは、
「学びはいつも楽しい」。
講義を聴く人にとっても、
働き続けながらともに学ぶ仲間でもある
等身大の安岡さんのお話は、
すごく自分にひきつけて考えやすい。
これまでの人生を、いつでも学びを大事に、
楽しみ、それを自分の生き方と結びつけ、
豊かに道を切り拓いてきた姿は、
大きな刺激と励ましになったと思います。
安岡先生ありがとうございました!
講義後、4つのグループにわかれて、約50分間の感想交流。
どこも盛り上がって、よい交流ができていたようでした。
安岡さんの講義概要は以下。
はじめに
子ども時代
本が好き 図書館が好き
図書カードを一杯にして先生に褒められ拍車がかかる
主に伝記もの
キュリー夫人 エジソン 野口英世 ナイチンゲール などなど
他に娯楽がなかった 伝記を読んで「私もあんなになりたい」
本は未知の世界を見せてくれる
探偵もの(シャーロックホームズ・江戸川乱歩)も大好きで
ワクワクしながら読んでいた
月に一度来る「小学館」の雑誌
そして漫画「りぼん」「少女フレンド」「マーガレット」
中学高校時代
中学時代はあまり記憶にない 何を読んでいたんだろう?
高校時代は、通学の途中に「細謹舎」があって、そこに入って
色々な本を物色していた。文庫本(岩波新書など)を持つのが
ステイタス いつも文庫本をカバンの中に 本の紙のにおいが好き
好きな作家 北杜夫 石川達三 加藤諦三 芥川龍之介 太宰治
高野悦子「20歳の原点」に惚れ込み、京都に行って学生運動を
するんだと夢見ていた
高校での学習は大学受験の為であり、学びが楽しいと思った
事はなかった。数学が大の苦手でつまずき、もうさっぱりついて
行けなくて、いつも丸暗記で対処していた。
教科の中で好きだったのは、英語と国語、実は密かにスチュ
ワーデスにもなりたかった時期がある。
看護学校時代
☆最初の転機
民主青年同盟独習指定文献 全て読みつくそうと計画
看護学校の学習はつまらなかったので、殆どしていない。
史的唯物論、弁証法との出会い。
最初に読んで感動した本 グエンゴック「不敗の村」ベトナム戦争
プロレタリア文学 宮本百合子「貧しき人々の群れ」
小林多喜二「蟹工船」「党生活者」「1928年3月15日」
「東倶知安行」「不在地主」 など
ロシア文学「鋼鉄はいかに鍛えられたか」
「イワンデニーソヴィッチの1日」
古典 エンゲルス「猿が人間になるについての労働の役割」
マルクスエンゲルス「共産党宣言」
エンゲルス「空想から科学へ」
西沢舜一「愛とモラル」 科学的社会主義の恋愛観・結婚観
目からうろこの日々
世の中を良くしてみんなが幸せに生きる事が出来る社会を
作る為には捨て石になってもいいと思っていた頃
結婚して子どもを産むまでは、殆ど遊びらしい遊びはしていない。
学校と仕事以外はすべて世の中を良くするための活動をしていた頃
看護師時代
子育てをしながら、三交代勤務、労働組合活動に奔走
立ち止まって考える余裕もなく走りながら考えていた頃
深夜明けで少し眠っただけで会議に出ることも度々あり、
ストライキの執行委員長挨拶も用意できなくて、泣いて
誤魔化した事も 出張もたくさんあって日本全国組合活動や
仕事で大体行った事があるくらい
しかし、これらの行動を支えていたのは、独習指定文献のおかげ。
どんなに困難な時も、揺らがない軸が自分の中にあった。
労働組合の事は実践の中からの学びが多かった。
☆第2の転機
37歳の時、看護教員養成講習会を受講、6カ月現場を
離れてひたすら勉強ができた。看護師になって16年、
この講習会の学びで初めて看護の奥深さを学べた。
これも目からうろこ。看護って捨てたもんじゃない、
なかなか素敵と思えた日々。
哲学を学んだ。プラトン「国家」 洞窟の比喩
教育学
看護学
50冊近くをただひたすら読み、看護論の論文を書いた。
16年間の実践を振り返り、看護の学びを深める良い機会と
なった。今まで看護を軽く見ていた自分を反省。
看護の面白さがやっとわかった。
6か月では学びが足らないと思い、
川崎医療短期大学医療秘書科入学
英文タイプ パソコン操作 マナー 経理 図書管理
放送大学 発達と教育 入学
心理学 教育学
「教育の心理」は共感し涙ながらに講義を聴く
どちらも、通信制の大学なので、とにかく独習し、レポート
作成し試験を受けて単位取得をしてゆくので、モチベーションを
常に高く持つ事が必要だった。しかし、何故か面白かった。
5年かけて卒業する。
病院では、当直しながら色々な本を読む
宮部みゆき「火車」「レベル7」
箒木蓬生「閉鎖病棟」「臓器農場」
山崎豊子「沈まぬ太陽」
水泳教室と英文タイプ特訓で学んだこと
39歳からソワニエ非常勤講師
人に教える為には何十倍もその事について学習をしな
ければならない。同じ授業でも毎回変わる。授業は生き物。
教える事で自分が成長する。
ソワニエ看護専門学校で
民医連看護を深める アメリカ看護との違い
人間をどう見るか
社会をどう捉えるか
自己責任論との闘い
何故がわかれば学習は面白い
体位変換
身体の仕組み
誰でも無限の力を秘めている
基礎看護技術で
国家試験の勉強で
卒業してからの成長 仕事をする事で変わる
教える事は学ぶ事
教育は相互作用 学生から学ぶ事の方が多いかも
振り返ってみてまとめると
・読書(独習)はやっぱり大切。活字に慣れること。
習慣にすること。本屋に行くこと。買うこと。図書館も便利。
アマゾンもいいけど、平和書房へ。
最初はとっつきにくくて苦しい。苦しいのをそれでも続けて
行くと、パッと頭が晴れる時が来る。
講義や講演は学びのきっかけ作り。
深めるためにはどうしても独習が必要。
・目標がいつもあった。あんな人になりたい、あんなこと
こんなことができたらいいのにといつも思っていた。
ロールモデルがいつもいた。ロールモデルはその都度
変わってきている。学ぶ事は真似ること。
目標となる人を見つけよう。
・学ぶ事で、自由になれる。社会の仕組みを知ることで、
楽天的になれる。ブラインドタッチをすることで、仕事が早くなる。
車に乗れる事で行動範囲が広くなる。
・学びに年齢は関係ないが、早い方が時間はたっぷりあるので
いいかも。学歴は関係ない。学びが止まってしまえばそこで
成長は止まるし、後退もする。学び続ければ誰でも無限の
可能性を持っている。5年後、10年後の自分を想像してみよう。
楽しみだなあ。学びを習慣に。
・学んだ事は使ったらいい。使うことでより磨きがかかる。
講師を引き受けるのも一つの手。誰かに話すだけでもいい。
行動すること。
これからしたい事
・看護学士をとること。3年目のチャレンジ
・一人で着付けができるようになること
・東京アカデミーの吉川先生みたいに、解剖生理学を
分かりやすく学生に教える事ができるようになること
・筋肉量を増やすこと
以上です。ご清聴ありがとうございました。
以下、参加者の感想の一部です。
「目標を常に高く持たれていて、豊かで実り多い人生を
歩んでこられていることに共感した。学び続けることの
大切さや活字を読むことの素晴らしさを教えてもらえた。
これからも学びを大切にしていきたい」
「やっぱり独習の大切さを認識した。『できないことは、
やったらできるようになる』はウンウン。印象に残った
のは、『自分の中を通して伝える』って言葉。自分の
中に学んだことを入れて、分かって、自分の言葉で
伝えていきたい。インプットしたらアウトプットする。
これ、最近やらないと!と強く思っている」
「とじこもった学びでなく、仲間のなかで、労働者と
して、たたかうために、かがやくために・・・。
新しい世界にひらかれた、前に進んでいくイメージが
たくさんわいてきました」
「(遅れての参加で)レジメをパラパラと読んでみて
感じたのですが、人間は学ばないとだめだと。
労働組合で今働いていますが、学ばない専従は
終わりだと思います。これから、ますます学ぶ機会が
必要となると思うのでがんばります」
「安岡先生はソワニエの教師であったので今日は
来ました。先生おつかれさまでした。
何をやっても最初はとても大変で苦しいけど、それを
乗りこえるとたくさんの学びがあるように思う毎日です。
この4月から看護師2年目になりますが、まだまだ
わからないことだらけですが、前向きに、いろんな事に
挑戦していきたいと思います」
「ロールモデルが心の中にいて、それは変わっていく
ものという話にふ~んと思いました。だれかをまねると、
自分でなくなるという不安をこれまで持っていました。
でも、まねることは学ぶことになるという良い面があると
改めて気づかされました。まねて学んで失敗もして、
なにくそとふんばって、オリジナルにたどりつきたいと
思う先生4年目の春でした」
「『人に教えるためには何十倍もその事について学習を
しなければならない。同じ授業でも毎回変わる。授業は
生き物。教える事で自分が成長する』 とてもいい言葉
だと思いました。私もプリセプターをして、本当にその通り
だと感じた。これからも沢山、学び続けて、看護師として
成長して行き続けたいです。仕事は楽しいよ☆先生!」
「『学ぶ』ことがもっている側面についてまとめるいい機会
になりました。自分も変わるし社会も変えられる。自分が
最近変わってないなあ、進歩してないなあと感じることが
あるので、独習をつまねば」
「素適だなと思えたのは、多感にいろんなことに興味を
持ち、やってみる。その中で続けていくものもあると思うし、
そこから学ぶことも出てきて、新たな目標ができていく。
そんな生き方をしたい」
21時から有志参加の「なごみ」。近くのカレー屋さんで。
講師の安岡先生ふくめ、なんと17名が参加。
こちらもたいへんにぎやかに、楽しく交流ができましたね。
ということで、おおいに学びあい、盛り上がった、プレ企画。
参加されたみなさん、ありがとうございました。
4月に予定されているプレ企画第2弾、第3弾も成功させて、
5月12日開校の81期成功へ、着実に進んでいきたいと思います。
条件と可能性は、十分。それを感じた夜でした。
まあ「大成功」といえるかどうかは微妙ですが、
講義は大好評で、討論もすごく充実していたようでした。
安岡先生のお話はいつも刺激的です☆
投稿情報: 長久 | 2011年3 月25日 (金) 06:24
やっぱり大成功だったのですね(o^∀^o)
そういえばまりこさんの講義、一度も聞いたことがないです\(+×+)/
お疲れ様でした☆!
投稿情報: みき | 2011年3 月24日 (木) 17:25