最近読み終えた本。
『住まいと家族をめぐる物語―男の家、女の家、性別のない部屋』
(西川裕子、集英社新書、2004年)
思ったほど、新しい学びは
少なかったかなーと思いましたが、
住まいの歴史を、家族のあり方の変遷や
ジェンダーの視点で
とらえるって、なかなか面白いんです。
ダイニングキッチンの登場は、
革命的出来事、なんですよ。
『子どもが育つ条件―家族心理学から考える』
(柏木恵子、岩波新書、2008年)
これは良書です。新書ですし、
ぜひ! たくさんの人に読んでほしい。
とくに子育て世代の人は、
いますぐ読みましょう。
子育てをめぐる「常識」にたいし、
積み上げられた研究の知見を示し、
あ! そうそう! と思います。
この学びは、82期労働学校の
第1講義に反映される予定です。はい。
以下、目次です。
*第1章 育児不安の心理
1 日本に顕著な育児不安―「母の手で」規範の陰に
2 「子育てだけ」が招く社会的孤立
3 父親の育児不在という問題
*第2章 「先回り育児」の加速がもたらすもの
ー少子化時代の子どもの「育ち」
1 変わる子どもの価値―子どもを「つくる」時代の親の心理
2 「少子良育戦略」と子どもの育ち
3 「よい子の反乱」が意味するものー顕在化する親子の葛藤
*第3章 子育て、親子を取巻く家族の変化
1 「便利さ」は家族をどう変えたのか
2 変貌する結婚と家族
3 高まる家族内ケアの重要性
*第4章 子どもが育つ条件とはー<人間の発達>の原則からみる
1 <人間の発達>の原則と子育て
2 「子育て支援」から「子育ち支援へ」へ
3 子育てを社会化する意義
*第5章 子どもも育つ、親も育つー<生涯発達>の視点
1 子どもの育ちと親の育ち
2 急がれるワーク・ライフ・バランス
『私が愛した東京電力―福島第一原発の保守管理者として』
(蓮池透、かもがわ出版、2011年)
2年前まで東京電力に勤められていた
蓮池さんの東京電力への見方は、
とてもリアル感をもちます。
いろんな視点に気づかされた本です。
とくに、伊勢崎賢治さんとの対談は、
主張に賛成反対別にして、刺激的です。
たとえ視野が狭くても、よく理解していなくても、
脱原発!
と単純に主張しても私は構わないと思っていますが、
こうしたレベルの議論も、
知っておくことは、とても大事だと思います。
多くの人に読まれるべき内容の本です。
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