きのう(20日)は、82期岡山労働学校の第2講義でした。
18時すぎ、会場の勤労者福祉センター4階から西を眺める。
もう、暗くなるのが早い。
こんな中、受講生のみなさんは、この会場に集まってくる。
これって、やっぱりすごいこと。
この日の講師の長安さんもおっしゃっていましたが、
「仕事を終えて、学びにくるみなさんは、すごい!」と。
18時30分開始。
ワンポイント講座は、N崎さんが、お兄さんのお話。
よかったな~。悲しいけど、心に残る話でした。
18時45分から、第2講義
「女性史を学ぶPartⅠ」ということで、
講師は香川大学男女共同参画推進室コーディネーターの
長安めぐみさん。
私も初対面。お話も初めてお聴きしました。
とっても気さくな方でした。
「眠くなってはいけないから」と、お菓子を
受講生に差し入れていただきました☆ ありがとうございます!
先週よりさらに参加者は増えて、途中参加もふくめると22人!
これだけ集まると、教室はそれだけで活気上昇です。
長安さんのお話は、パワーポイントを使いながら、
わかりやすく、具体的で、受講生とのやりとりも交えながら、
とっても豊かな気持ちになれる、元気講義でした。
やっぱり専門でされている方の話は面白いな~と
思いながら、私も聴かせていただきました。
よく笑った講義でもありました。いいですね、笑いが多い講義って。
以下、長安さんのレジュメから、ポイント項目をご紹介します。
性別にかかわらず
みんながじぶんらしい幸せを追求できる社会
男女共同参画
「女性の歴史は 社会参画への歴史」
見えない存在から見える存在へ
声なき声から声ある声へ
1945年
日本国憲法 第9条・24条・13条
日本女性に平和と平等、
幸福追求と自己決定権が初めて認められた
国際連合が発足(加盟国51か国)→「女性の地位委員会」設立
1967年
女子に対する差別撤廃に関する宣言
女性の差別について国際社会が認め是正しようとした
1975年
国際婦人年(国際婦人の10年)
女性差別撤廃にむけて準備がすすめられた
メキシコの世界女性会議の開催
133か国の加盟国が参加した
平等・開発・平和
1979年
「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」採択
(女性差別撤廃条約)
国際的な女性の地位向上のムーブメントの最兆期
世界女性の憲法
男女平等の国際基準
どんな時も、どんな場所でも、性別によるあらゆる差別をなくす
1。性別で役割を決める考え方をなくす
「女性も男性も、仕事と家庭」の役割を担う
2。公的な生活、私的な生活においても女性の権利を保障する
法の上の差別だけでなく、実際の生活の中での差別を
禁止している。
3。女性だけに特別な措置ができる(ポジティブアクション)
国連では、それぞれの国の条約実施状況を監視する機関
として女性差別撤廃委員会(CEDAW)を設け、加盟国は
4年ごとにレポートを提出し審査を受ける。
「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」
の締約国の管轄下にある個人または集団が、国による
条約違反によって被害を受けた場合、国際連合の女性差
別撤廃委員会に対して通報できる個人通報制度を定めた。
(1999年国連総会)
1980年
女性の10年中間年
第2回コペンハーゲン世界女性会議
(女性差別撤廃条約署名式)
日本も女性差別撤廃条約に署名し賛同の意を表す
女性差別撤廃条約を批准するための宿題
①国籍法改正
②高等学校の家庭科共修の実現
*家庭科が男女ともに必修科目に
③男女雇用機会均等法の制定(1985年5月)
1985年
国際婦人の10年終了
第3回ナイロビ世界女性会議
終了後の各国の課題が話し合われた
日本が女性差別撤廃条約を批准
1993年
女性に対する暴力の撤廃に関する宣言
残された女性権利擁護の課題
あらゆる女性に対する暴力を対象
女性は、政治的、経済的、社会的、文化的、市民的その他
いかなる分野においても、すべての人権及び基本的自由の
平等に享受と保護を受ける権利を有する。
これらの権利は、とりわけ、いかのものを含む。
(a)生命に対する権利
(b)平等に対する権利
(c)身体の自由と安全に対する権利
(d)法の下の平等な保護に対する権利
(e)あらゆる形態の差別から自由である権利
(f)到達可能な最高水準の身体的及び精神的健康に対する権利
(g)公正かつ良好な労働条件に対する権利
(h)拷問又はその他の残虐な、非人道的な若しくは品位を傷つけ
る取扱い又は刑罰を受けない権利
1995年
史上最大の世界会議
第4回北京世界女性会議
女性に対する暴力がクローズアップ
世界189か国5万人、NGOフォーラムも開催
1999年
男女共同参画基本法制定
男女共同参画推進は国の最重要課題の一つ
ジェンダー主流化(gender mainstreaming)とは、
あらゆる政策、施策、事業等にジェンダー格差解消の
視点を組み入れることが盛り込まれる。
2001年
配偶者暴力からの暴力の防止及び保護に関する法律
配偶者からの暴力は、犯罪となる行為をも含む重大な
人権侵害であることを法律に明記した。
女性に対する暴力の根絶
配偶者間暴力(DV)
セクシャルハラスメント
(スクールセクハラ)
人身売買
性暴力など
多くの人に関わる社会問題である
男女共同参画推進に向けての最重要課題
国連から日本の男女平等の遅れに厳しい指摘
岡山県の最新調査
成人女性の45%がDV被害経験
うち6.7%は命の危険感じる
このへんで一休みして
ジェンダーチェックをやってみましょう。
(男らしさ、女らしさ・・・について考える)
多様性を包括する管理能力
ダイバーシティ インクルージョン マネージメント
国籍、性別、宗教、年齢、障害、人生、LGBT
あなたがあなたらしく
生き生きと働き続けることを応援します
共働き等世帯数の推移
「子どもが生まれたらどうしよう?」
働いていても 女性と男性の雇用格差がある
人生、働き方で生涯賃金がこんなにちがう?
女性の就業と収入
結婚後ずっと専業主婦 2100万円
パートへの再就職 5000万円
フルタイムへの再就職 1億7300万円
やめずに働き続けた場合 2億3600万円
片働きでは子どもの数も限られる
女性が働き続けるために必要なこと―育児期をどう乗り切るか
夫の協力も大きく影響
Work/Life Balance―仕事と家庭の調和
仕事・家族・自分・社会―このバランス
最後に残りのは仕事と孤独だけ?
男性は権利を奪われている―家族との会話の少なさ
以上。
すみません、とりあえずレジュメを
ばーっと書いただけなので、
長安さんの話のおもしろさは伝わらないかもしれませんが…。
討論はどのグループも時間が足りない感じの盛り上がり☆
楽しそう! 活気がある討論!
以下、参加者の感想文です(一部)
「『あなたがあなたらしく生き生きと働き続けられる』
という言葉がすごく響いた。まわりの人の『その人ら
しさ』を応援していきたいと思った」
「日本国民は、もっと女性差別撤廃委員会へ、チク
らないといけないと思います。日本は女性への差別
が多すぎるのだから」
「ジェンダーの根本から学ぶことが大切なのだ」
「日本は国連から、女性差別解消のとりくみが進んで
ないことを指摘されているんですね。初めて知りました。
歴史を知る、というのも大事だと思った」
「“たてまえ”だけでなく実態がともなうことが大事
なんですねー。日本のおくれまくりの状況も一人一人が
意識や行動をかえていくことですすんでいくのかな」
「参加することができてとても勉強になりました。
ジェンダーの中身はまだわからないことがばかり
なのでこれから楽しみです。男女の差とか、日常の
中で今までは考えたことがなかったのですが、
これからは矛盾とか感じたりしたことを考えていき
たいと思いました」
「子育てを父・母2人で行なうことはとても合理的。
仕事もいろんな選択肢があるが、続けられることが
認められる社会がいいな」
「あたり前だったものが、あたり前じゃなくなった時代
だと感じます。もっとたくさん勉強しないといけないなと
思いました」
「らしさチェックがおもしろかったです。女性史(日本)
から見ると、差別ありの時代を、結構たくましく生きて
きたなあと思いました。ダーバーシティインクルージョン
マネージメントの考え方に共感!です」
大好評だった長安めぐみさんは、
11月10日(木)の第5講義でも講師をされます。
「恋愛・結婚のなかのジェンダー」です。
お楽しみに! ぜひご参加を☆
なごみはカレー屋さんでした。私の食べたチーズナン。
わいわいと「私のアイドル」について。
「大島優子!」って私が言ったら、思ったとおりウケました(笑)
ぼくも、AKBぐらい知ってるんだい
(あと前田さんしか名前知らないけど…)。
コメント
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