今年も毎週恒例にしようと思っている、
ソワニエ読書日記1冊目。
『看護の時代―看護が変わる 医療が変わる』
(日野原重明・川島みどり・石飛幸三、日本看護協会出版会、2012年)
以下、レジュメの「つぶやきメモ」をそのまま掲載。
【読んでの、つぶやきメモ】
*日野原重明さんは、100歳の現役医師。私も著書を
たくさん読んでいます。看護についてもものすごくよく
知っていて、びっくりします(看護についての本もある)。
*川島みどりさんも、すごい看護師さん。著書もたくさん
読みました。川島さんの看護の入門書としては
『新訂 キラリ看護』(医学書院、2008年)が良いです。
*石飛幸三さんは、『「平穏死」のすすめー口から食べ
られなくなったらどうしますか』(講談社、2010年)を
2年前に出版されて、「人間の自然な死」「現代医療の
あり方」について問題提起されている人です。
*この3人が思う存分「看護のいまとこれから」「看護へ
の期待」について対談されているこの本は、読みごたえ
十分です。ここには、普遍的な「哲学」があります。
*「看護とは何か」について、今日の医療のあり方、
社会のあり方をふまえて、たいへん本質的なディスカッ
ションがされています。
以下、本書からメモ。
「医療の手を借りて達成されるべきものは、いのちの
単純な延長ではなく、いのちの質、クオリティ・オブ・ラ
イフ(QOL)なのです」(日野原)
「『病は回復過程である』というこのことば、驚嘆しま
すね。ここには哲学があります」(日野原)
「ナイチンゲールの病のとらえ方に、現在の医療者こ
そ学ぶべき」(日野原)
「看護と介護を結ぶ『ケア』の何が共通しているかと
いったら、『暮らし』をみているということです」(川島)
「さきほどの日野原先生のことばを借りれば、医学
はますます『私』と『あなた』ではなく、『私』と『それ』
になっているように思います」(川島)
「『看護覚え書き』は19世紀に書かれたもので、
2010年はちょうど出版から150年に当たりました。でも、
どこを読んでも、21世紀の私たちにそのまま通用します。
それは彼女が非常に論理に優れていたからでもあります。
非常に論理的に、法則性を見出しています」(川島)
コメント
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