最近読みえた本。
『最高裁の違憲判決―「伝家の宝刀」をなぜ抜かないのか』
(山田隆司、光文社新書、2012年)
歴代の最高裁判所長官の
人物像を紹介しながら、戦後の
最高裁判所の変遷を概観する。
参考文献が多かったので、
これからの学びの出発点に。
ガッツリ日本の司法について
学んでいきます。
『司法官僚―裁判所の権力者たち』(新藤宗幸、岩波新書、2009年)
すごい本でした。おすすめ。
なんで日本の司法は
こんなに冷淡なのか、
裁判官の顔が見えない
(あたたかみを感じない)のか、
ということへの一定の回答が
得られる内容でした。
日本の裁判官を「統制」しているのは、
最高裁判所の判事かと思っていましたが、
最高裁の事務総局というところなんですね。
ここが、
全国にいる裁判官約3500名の人事権をにぎっている。
しかもその人事の基準はほとんど非公開。
それがまず決定的に大きい。
そして、
裁判官の任用・再任用、転勤や昇進などの人事管理だけでなく、
裁判の運用、法解釈などの助言・指導にも絶大な影響力を
もっているのが、「司法官僚」で固められた最高裁事務総局。
ああ、ほんとうに、厚いベールに包まれた、
「司法の壁」を感じる学びでした(苦笑)。
『図書館の主 1』(篠原ウミハル、芳文社、2011年)
『図書館の主 2』(篠原ウミハル、芳文社、2012年)
私設の児童図書館の司書たちと、
その図書館につどう人びととの、
本をめぐる物語。いや、人生をめぐる物語、か。
あ、これ漫画です、ちなみに。
ふつうない環境設定だけど、
共感するところも多かった。
児童書がたくさん読みたくなります。
『夜明けの図書館』(埜納タオ、双葉社、2011年)
同じく漫画。こちらは十分ありえる設定。
というか、そのままですね。
市立図書館の新米司書さんが、
レファレンス(利用者の「知りたい」を
調査・手助けする仕事)をつうじて、
利用者さんとともに発見したり、喜んだり。
「本(情報)への橋渡し」としての司書さんの大事な
役割がよくわかります。いいね。
『松江の六人衆』(今井出版、2009年)
なんと、先日自分史講演にお呼びした
島根県学習協の吉儀事務局長が
「6人」のなかにふくまれています。
というか、この本の発案者であり、
全体のコーディネート役になっているのが、
吉儀さんです。すごい!!
松江に息づく手仕事の継承者たちが登場。
吉儀さんは、講演でもおっしゃっていた、金津滋さんの哲学や、
吉儀流産業振興論・住まい方・生活の仕方を
縦横無尽に語っておられます。楽しすぎます。
これ、ほんとうに読まれるべき本ですね。
私も行ったことのある、
松江の「神代そば」「やまいち」も登場。
あー、松江に行きたくなる本!
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