お花見シーズンまっさかりのかたわら、
北朝鮮のミサイル(ロケット)発射の問題の週末でもあった。
ミサイル防衛、政府の発射誤報にはじまり、
とにかくさわぎすぎの印象はいなめない。
しかし、北朝鮮がもし核開発に成功し、
ほんとうに核がとんできたら・・・と思うと、
たしかに恐怖である。
なにをするかわからない国だからである。
6か国協議を軸に、
周辺各国の外交努力に期待するしかない。
しかし、どうしても今回の騒ぎには、
違和感を感じざるをえない。
日本にミサイルが落ちてくる可能性はほとんどないのに、
というだけではない。
国民の生活と命を守るのが政府の役割。
だから北朝鮮のミサイルを警戒するのは、まあわかる。
でも、軍事問題で、日本国民の生活と命が
脅かされていることって、他にもあるじゃん、と思うのである。
たとえば、
米軍の超低空飛行訓練問題。
岡山県の県北でも、ブラウンルートとよばれるコースがあり、
突然すさまじい轟音をたてて、米軍が超低空で
山あいを好き勝手に飛び回っている。危険な訓練である。
学校や病院の上でもおかまいなしである。
窓ガラスがわれるなどの被害もあるという。
住民のストレスはたいへんなものだ。
しかし、この低空飛行訓練、事前の予告はおろか、
飛ぶコースさえも公表されていないのである。
これは、明らかに住民の生活を脅かす「脅威」である。
しかし政府の対応は及び腰である。相手がアメリカだからである。
今回の北朝鮮のミサイルに対する対処が
あまりにも過度なものだったことと比較して、
「こっちのほうが日常的な危険だよ」と思ってしまうのである。
あるいは、以前沖縄の高速道路を走っていたときのこと。
本島の中部ぐらいの位置だったと思うが、
高速道路脇の大きな看板に「実弾に注意」とあった。
米軍の実弾演習が日常的に行なわれているのが
沖縄である。さいきんはひどいもので、街中にも
実弾が飛んできたという。
高速道路を走りながら、「どうやって注意するんだよ!」と
思わず怒りの声をあげた。
ほんとうに飛んできたら、どうなるのだ。
明らかに住民の生活と命を脅かす「脅威」である。
もちろん、だから北朝鮮のことはたいしたことはない、
というつもりはぜんぜんないのだが、
あまりにも落差を感じるのである。悲しいのである。
「命を守る」というなら、
そんな「格差」はやめてもらいたいのである。
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