今日(11日)は、午前中、ソワニエの
3回目の講義。「言葉」についてでした。
でも、暑かった
頭がふらふらしてました。
後半は冷房が入って、心地よかったです。
「言葉」を本気で考えると、それだけで、
ラクに5回は講義できると思いますので、
今回は焦点をしぼってのお話でした。
「言葉は他者を傷つける刃にもなるし、
他者とつながりあうものでもある」
ということも強調してみました。
学生さんの感想を読むと、
しっかり受けとめてくれたような感じ(そう信じたい)。
3年間しっかり学んで、「言葉」を磨きましょう!
また、今後の授業へのヒントになる感想も。
貴重な意見、ありがとうです。
以下、話の概要。
一。長久の「看護・医療」読書日記
◇今週読んだ本
『死ぬ瞬間ー死とその過程について』
(E・キューブラ・ロス、鈴木晶訳、中公文庫、2001年)
二。言葉はおもしろい
1。言葉の役割
◇思考、感情、分析、区別、コミュニケーション、状況認識、人間認識・・・
◇言話(母国語)なしには、考えることができない
◇日常のなかでの言葉の使用頻度
*個人差はかなりありますが、一般的には、聞く>話す>読む>書く、の
順番ではないでしょうか。
*「話し言葉」と「書き言葉」では、語彙(ごい)の数や内容が異なってくる
2。語彙の豊かさは、思考や感情の豊かさにつながる
◇『類語大辞典』(講談社)でいろいろ探ってみよう
*似通った内容でも、たくさんの言葉がある
*看護師としての感性を培うために
ー人間の喜怒哀楽を言葉で考えてみましょう。
≪喜びをあらわす言葉のいろいろ≫
嬉しい、大喜び、歓喜、狂喜、驚喜、随喜、喜悦、愉悦、感激、
有頂天になる、嬉し泣き、感涙にむせぶ、小躍りする、スキップする、
悦に入る、満ち足りる、ご満悦、恐悦至極、万歳、万万歳、
盆と正月が一緒に来た様な、幸せ、幸福、至福、ハッピーな、幸い、
幸運、ラッキー、強運、ついてる、喜び勇んで、いそいそとする、
足取りも軽く、ほくほくとする、飛び上がって、躍り上がって、
此れ幸いと、天にも昇る気持ち、得意の絶頂、うきうき
≪怒りをあらわす言葉のいろいろ≫
怒る、憤る、憤慨する、怒り出す、切れる、ぷっつんする、打ち切れる、
堪忍袋の緒が切れる、頭に来る、かちんと来る、腹が立つ、小腹が立つ、
腹の虫が治まらない、癪に障る、癇に障る、神経が逆立つ、気に障る、
気分を害する、感情を害する、機嫌を損ねる、むかつく、
向かっ腹を立てる、業を煮やす、短気を起こす、怒り狂う、猛り狂う、
逆上する、頭に血が上る、煮え返る、煮え繰り返る、腹に据え兼ねる、
激怒する、激昂する、怒り心頭に発する、爆発する、憤激する、
頬を膨らませる、膨れる、口を尖らせる、臍を曲げる、気色ばむ、
色を作す、目の色を変える、血相を変える、向きになる、目を剥く、
目を釣り上げる、目を三角にする目に角を立てる、目を血走らせる、
顔が強張る、怒鳴る、怒鳴り散らす、怒鳴り込む、捩じ込む、息巻く、
八つ当たりする、癇癪を起こす、怒りっぽい、気が短い、血の気が多い、
忌ま忌ましい、苦苦しい、刺刺しい、険しい、機嫌が悪い、
虫の居所が悪い、不機嫌、御機嫌斜め、御冠、かっか、ぷんぷん、
ぷりぷり、烈火の如く、かっとする、むかっとする、むかむかとする、
むしゃくしゃする、苛苛と、むっとする、ぷんとする、ぷいと、逆鱗、怒声、
怒号、膨れっ面、悪態、剣幕、畜生、此畜生
≪哀しみをあらわす言葉のいろいろ≫
悲しむ、悼む、哀悼する、追悼、哀惜、悲傷、嘆く、悲しがる、嘆き悲しむ
愁える、悲嘆、心が痛む、胸が痛む、胸が裂ける、胸が張り裂ける、
胸が潰れる、胸が塞がる、胸が締め付けられる、胸を掻き毟られる、
腸が千切れる、哀れむ、同情、心悲しい、切ない、泣きたい、物悲しい、
いじらしい、嘆かわしい、情け無い、痛ましい、痛痛しい、見るに忍びない、
悲し気な、悲痛、沈痛、悲愴、哀切、可哀相、気の毒、不憫、惨めな、
悲惨、悲劇的、悲哀、断腸の思い、愁い、哀愁、悲劇、悲運、
≪楽しさ&笑いをあらわす言葉のいろいろ≫
楽しむ、興じる、エンジョイする、満喫する、堪能する、謳歌する、享受
享楽、歓談、団欒、愉快、痛快、心行くまで、御楽しみ、一興、快楽、悦楽
歓楽、目の保養、娯楽、レクリエーション、アミューズメント
エンターテイメント、楽園、楽土、王道楽土、楽天地、天国、パラダイス
笑う、微笑む、微笑、ほくそ笑む、笑壷にはいる、笑いが零れる、綻ぶ
緩む、目を細める、笑い出す、吹き出す、笑い掛ける、微笑み掛ける
作り笑い、愛想笑い、御世辞笑い、忍び笑い、盗み笑い、含み笑い、
薄ら笑い、照れ笑い、思い出し笑い、助平笑い、泣き笑い、苦笑い、
苦笑、失笑、談笑、笑い転げる、大笑い、高笑い、馬鹿笑い、爆笑、
大爆笑、腹の皮が捩れる、お腹が捩れる、お腹を抱える、抱腹絶倒、
にやける、にやつく、目尻を下げる、鼻の下を伸ばす、にこやか、
にこにこ、にっこり、にこり、にこっと、にやにや、にやり、にやっと、
にたにた、にたり、にたっと、へらへらと、にっと、にんまりと、くすくすと、
くすりと、くすっと、くっくっと、くつくつと、からからと、けらけらと、
げらげらと、けたけたと、げたげたと、どっと、涙が出るほど、
腹が痛くなるほど、顎が外れるほど、がははと、はははと、わははと、
ほほほと、おほほと、ふふふと、うふふと、えへへと、へへへと、
でへへと、ひひひと、いひひと、きゃっきゃと、でれでれと、でれっと
*他にも、「痛み」についての言葉を考える
3。からだことば
◇「からだことば」とは?
◇いろいろな「からだことば」
*目
*息
*肩
*身
三。言葉を磨くために
1。言葉は自分を方向づける(いい面でも、悪い面でも)
◇自分づくりの言葉をもっていますか(目標、目的、計画)
◇自分を励ます言葉、見つめなおす言葉をもっていますか
◇どのような看護師なるのか、なりたいのかも、言葉で方向づける
2。言葉は、社会を反映する
◇「貧困・格差」「自己責任」「競争主義」・・・
*言葉が暴力的、攻撃的になる。分断や孤立が生まれる。
*医療も、こうした状況と無縁ではない
◇医療従事者として、どういう言葉をもって、向き合うのか
*つながりあう言葉、共感を生む言葉、助け合う言葉
3。本には力があるー言葉と思考を磨くために
◇良書を読もう
*すぐれた作家や著者の本には、すぐれた言葉や考え方、実践の
記録がつまっている
*ジャンルは問わず、あらゆることに関心をもち、手をだそう
*医療や看護の良書も、3年間でどしどし読もう
ーとくに実習時期にこそ読書を
以上。
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