きのう(3日)の夜は、
まったく個人有志の学習会でした。参加8名。
その名も「アイドル学習会」。
講師は、81期から労働学校の運営委員にもなる
マドモアゼル愛子さん。
(自ら、運営委員やらせてほしい!と立候補したまれな人です)
自称、「今世紀最大級の正統派暴走アイドル」ということです。
ことの発端は、半年ほど前に、マドモアゼルさんと
喫茶店で話をしているときに、アイドルの話になって、
それがやけに面白く、「それ、いつか学習会できるね」と
なって、ついに実を結んだというわけ。
マドモアゼル愛子さんです。
お仕事は労働組合の書記(正確には事務局員)をされています。
(もちろんこの服で仕事はしてませんのでご安心を!)
私はマドモアゼルさんの「マネージャー」ということに
いつの間にかなっているようで(汗)。
18時30分から、
30分間ミニコンサートということで、
まずはオリジナル曲、
「ポニーテールの胸さわぎ」を歌いました。
いままで音なしで何回か
聞いた(聞かされた)ことがありましたが、
音つきは初めてでした。
弾き語りは初め聞きました。多芸のアイドルですな。
ミニコンサートが終わったあと、
「アイドルの歴史とこれから」というタイトルで、
1時間ちょっとの講義をされました。
アイドルも社会のあり方、ジェンダーと無関係ではありません。
そういう背景もふくめ、とても興味深く、楽しい話でした。
これだけ自分の好きなことを語ることができるというのは、
すてきなことです。
さいごは、マドモアゼルさんの核になる部分の話も。
「コンプレックスが」「原動力は負の感情」
「歌をつくっていきたいという純粋な思い」などなど。
まあ、「中途半端」という厳しい意見も聞かれましたが、
まだまだアイドルの道を歩き始めたばかり。
これからどんどん進化していくことでしょう。期待していますよ。
ちなみに、私は中森明菜が好きでしたね~。
彼女は偉大なアイドルであり、アーティストでした。
以下、マドモアゼルさんの講義概要です。
「アイドルの歴史とこれから」
講師/マドモアゼル愛子
はじめに…自己紹介
マドモアゼル愛子(17歳・・・と××ヶ月)
自称:「今世紀最大級の正統派暴走アイドル」
アイドルの歴史と時代背景
☆~1960年代以前
娯楽の中心は映画 石原裕次郎 吉永小百合など
歌謡界では美空ひばり、ザ・ピーナッツなど
「スター」は手の届かない存在
テレビの普及で映画が衰退、娯楽の中心はテレビへ
☆1970年代~「スター」から「アイドル」へ
・ アイドルの元祖 天地真理「妖精」「隣のマリちゃん」
そこから、花の中三トリオ、南沙織、キャンディーズなど、
若い女性歌手が「アイドル歌手」として売り出されるように
※ 「スター」…手の届かない存在、実力重視
「アイドル」…実力よりも親しみやすさ、かわいさ重視
男の子の求める「理想の女の子」像 「処女性」重視
→イメージと本来の自分とのギャップに悩む
「普通の女の子に戻りたい」キャンディーズの解散
・山口百恵の引退
☆1980年代~「アイドル」黄金期
・1980年 松田聖子デビュー
徹底した「ぶりっ子」を貫き通す完璧なアイドル
80年代アイドルのフォーマットに
・以後、続々と新しいアイドルがデビュー
・「ザ・ベストテン」「トップテン「夜のヒットスタジオ」
歌番組でアイドルが毎週のように出演
・正統派アイドルから普通っぽいのまで様々なタイプの
アイドルがいたが、時代を代表する存在となったのは、
聖子、中森明菜、小泉今日子など「意志」を持ち、
「自己演出力」の優れたアイドルだった
「受け手は虚構を虚構としてクールに楽しむようになった」
(稲増龍夫著:「アイドル工学」より)
・1985年 フジテレビ「夕やけニャンニャン」スタート
おニャン子クラブデビュー
親しみやすさ→突き詰めれば素人を大量に売り出せばよい
「アイドルの作り方」が秋元康によって暴かれる
結果、正統派アイドルが売れなくなり、アイドルそのもののシステムが崩壊
・同年 松田聖子が結婚 出産後も「ママドル」としてアイドルを貫き通す
当時 男女雇用機会均等法が作られる
結婚後もアイドルを続け、自由奔放にやりたいことをやる生き方が
同世代の女性の憧れに
※レコードジャケット写真の表情の変化に注目
☆1990年代~従来型「アイドル」「歌謡曲」の終わり
・ 「ザ・ベストテン」「トップテン」「夜のヒットスタジオ」歌番組が続々終了
「アイドル冬の時代」アイドルは一部の男性ファンに限られたものに
・安室奈美恵、SPEED、浜崎あゆみ 「アイドル」ではなく「アーティスト」
対象は男子ではなく同年代の女子へ
歌唱力、ダンス、歌詞、ファッション…憧れ、共感
☆2000年代~「アイドル」の復活
・モーニング娘。松浦亜弥 アイドルの復活
・好みの細分化 「大ヒット曲」がなくなる
そのかわり、従来のファンがずっと一定数いるので、年をとっても
アイドルが長く続くように アイドルの長期雇用化?
・ヒットチャート…「売れる曲」はみんなが支持する曲ではなく、
一部のファンが特典めあてで複数買いした曲に
・AKB48 AKB商法 握手券で大量買いさせる
あざとい売り方が話題に わかっていても人気が出る
・ネットの普及 初音ミク、アニソン
これからのアイドルはどうなっていくのか?
おわりに では、なぜ今アイドルをやるのか?
「私がアイドルを始めた理由」~25歳からのアイドル道~
アイドルの魅力…かわいい。歌って踊って楽しい。これにつきる。
「商業主義」のアイドルを、全くお金のためではなく一から自分たちでつくる。
無謀な挑戦…。どうなることやら?
参考文献
「なつかしのレコードジャケットコレクション」近代映画社
「アイドル工学」稲増龍夫:著
「松田聖子論」小倉千加子:著 飛鳥新社
「鳴り響く性 日本のポピュラー音楽とジェンダー」北川純子:編 勁草書房
以上。
参加者の感想です。
「あまりアイドルに興味なかったが、歴史や
時代背景を知り、苦労や葛藤を知れた。
アイドルの魅力を少し学べた」
「たのしかった☆アイドルにもいろんな遍歴
があるんだなぁーと思った。キョンキョンかわ
いいにゃー。ステキアイドルめざしてガンバレ!!
あいこ!!」
「アイドルのイメージ、アイドル自身の自分の
ギャップの悩みは辛いと思う! 自分の仕事も
イメージで見られることが多々あり、悩んだ
ころがありました。今まで講義聞いてきた中で
今回の『アイドル学習会』は良い意味で異彩。
個性がキラリ☆」
「流れがギクシャクしている部分があって、
理解しにくかったんですが、もっとまっすぐに、
すべきかな。学習も、アイドル会も中途半端な
感じでどうしたら良いか困ってしまう」
「アイドルも大変だと思った。でも、いつの時代も
アイドルはいるもので。つくられたにせよ、
自分の意志にせよ、それが、本人がやりたければ、
いいと思う。いろんな形の『アイドル』があれば
いい。私はAKBでは板野友美ちゃんが好きです」
「アイドルうといのですが、おもしろかったです。
アイドルも時代と無関係ではいられないのですなー」
「“マドモアゼル愛子”という芸はアイドルを模倣する
ことで(それを演じきれないことで・・・というか近づく
ことすらできない姿をさらすことで)、女性性が
いかに虚構に満ちているかを表現し得ていると思う」
学習会終了後は、近くのお店で「ファンとのつどい」。
ファンよりもマドモアゼルさんの方が
握手をしつこくお願いしているの図。
楽しい夜でした。
若い人はおもしろいなあ。
ともきさんコメントありがとう。
そうですね~マドモアゼルさんの話と歌をぜひ1度体験あれ。
投稿情報: 長久 | 2011年2 月 7日 (月) 18:10
長久さんのまとめが良いのか、とても聴きたくなってしまったw
投稿情報: ともき | 2011年2 月 7日 (月) 14:49
リクエストしたらまた学習会&コンサートやってくれると思いますよぉ。
面白いです。
投稿情報: 長久 | 2011年2 月 4日 (金) 21:08
いいなー(o^∀^o)すごい楽しそう!
わたしマドモアゼルサン、すごく好きです♪
投稿情報: みき | 2011年2 月 4日 (金) 13:27