最近読み終えた本。
引き続き、82期へのモチベーションアップならびに
講義充実への学びです。
『公園デビュー-母たちのオキテ』(本山ちさと、学陽文庫、1998年)
1995年に出版された本らしいので、
最近の「公園事情」はどうなっているのかは
わからないのですが、
たいへん興味深く読みました。
主婦の気持ちの一端にもふれられます。
印象は、
恐ろしい世界(「ムラ社会」)であると同時に、
主婦にとっては必要なコミュニティでも
あるのかな、ということです。
ちなみに、著者が整理した
「ハハ族の公園内オキテ」の5つは以下。
①一見さんお断り-知らない顔は警戒すること
②ハハ族の序列-新入りは下手に出ること
③ハハ族は違いを認めない-何でもまわりに合わせること
④他人の不幸は蜜の味-ケンカをしないこと
⑤「みんないい人」-悪口を言わないこと
まあ、とにかく面白い読み物でした。
じっさいに公園デビューをする主婦は、たいへんですが…。
『肩ごしの恋人』(唯川恵、集英社文庫、2004年)
長編小説です。
さいしょは、ちょっと性関係軽すぎない!?
と思いましたが、
最後の終わり方は、まあまあだったかな。
ジェンダー色が、かなり濃厚ですが、
それはそれとして、
なるほどなあと、勉強になります。
『女たちのジハード』(篠田節子、集英社文庫、2000年)
こちらも長編小説。なんと500ページ以上。
中堅保険会社に勤める5人の女性の
働き方、生き方、恋愛・結婚、
人生のそれぞれの選択を描く。
みんな一生懸命生きてるんだよね。
そこにとても共感がもてました。
描かれる保険会社の「男性支配ぶり」も
なかなかリアル。
「世の中に『普通のOL』などという人種はいないし、『普通の
人生』もない。いくつもの結節点で一つ一つ判断を迫られな
がら、結局、たった一つの自分の人生を選び取る」
『乗り越える力』(荒川静香、講談社、2011年)
トリノオリンピックの金メダルは、
まだまだ記憶に新しいところ。
美しく、感動的な演技でした。
その彼女が、コンパクトに
これまでの順風満帆でない
軌跡を語っています。
すごくね、自分を冷静に見れる人、という印象です。
起こる出来事すべてを、自分の経験として、
次につなげています。
ますますファンになりました!
『私は女性にしか期待しない』(松田道雄、岩波新書、1990年)
まあ、なんといっても、タイトルが
すごいですよね。
小児科医をされていた著者は、
長年、お母さんたちの悩みや困難と
向き合い続けてきた経験や、
日本社会の特徴などをふまえ、
さまざまな問題に辛口コメントをしています。
「そうだよねえ」と思うところもあれば、
「ちょっと違うんじゃない」というところも。
しかし、射程がすごく広いですね。
面白く読めました。
そして、著者が、「男」にはまったく期待していない、
(つまりタイトルのとおり)
ということは、すごく伝わってきました(笑)。
「男は生き方を変化させていくのが苦手」
というのは、まあ、そのとおりなんだろうけど。
がんばらなきゃね。
コメント
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