さいきん、学習協の事務所から徒歩20秒(分じゃないよ)の
焼肉店に、このような旗がかかげられるようになった。
ついに焼肉店でも「女子会」か~、と思いながら。
ちなみに、ウェキペディアで、この「女子会」を調べてみると、
「女子会(じょしかい)とは、主に女性だけで飲食店などで
集会を開き、女性だけで話をする宴会のこと」
という説明。
「男性がいると話しにくいことがあっても女性だけだとストレス
発散やそのまま話ができる、という点がメリットとして広まり定
着した。もともとの火付け役となったのは、モンテローザが展
開する居酒屋チェーン『笑笑』の『わらわら女子会』という女性
専用プランメニュー。モンテローザの成功を見て、飲食産業各
社が参入し次々と広まっていった。
テレビ番組や雑誌などのマスメディアで取り上げられるように
なったのは2008年頃とみられている。2010年には新語・流行
語大賞のトップテンを受賞。受賞者はモンテローザ社長の大
神輝博である」
ここ数年、学習協などに関わっているワカモノのなかでも、
「今度、女子会やろうよ女子会」という会話がふつうに
なされるようになった。
「女子力」という言葉ともに、ちょっと整理して考えなければ
ならないワードだな、と考えている。
おおげさに言うならば、
こういう言葉が登場し、社会に定着した
歴史的意味や、その役割、についてである。
考えてみれば、
「女性だけで飲食店に集まって飲み会」
というのは、ちょっと昔にさかのぼれば、不可能であった。
それは、「女性が外でお酒を飲む」ということ自体が、
今よりももっとネガティブに捉えられていたから。
そうしたジェンダーはもちろんのこと、
外でお酒を飲める経済力、ということが前提になる。
主婦層全盛期の70年代であれば、
女性たちの多くの部分は、夫の帰りを家で待つ存在であった。
もちろん、独身女性労働者だけの
居酒屋飲み会はあったろうけど。
そもそも、「男性を意識的にはずす」ということも、
今日的な意味合いがあるのだと思う。たぶん。
それだけ女性の力がついてきた、
ということも言えると思うけど。
晩婚化も一因かも。
うーん、整理ができない。
ひとつ言えるのは、こうして飲食店が
「女子会」キャンペーンをしても、
ほんとうにそれが実るためには、
女性の経済力が全体として向上しなければならない、ということ。
お金に余裕がなければ、居酒屋にはいけない。
女性労働者の半数以上が「非正規」である今日の現状は、
「女子会」の回数制限にとうぜんつながる。
だから、女性労働者を非正規に追い込む、
社会的な子育て支援の遅れ、正社員の異常な長時間労働も
是正する必要がある。
子どもがいる家庭の女性であれば、
「女子会」に行こうと思えば、とうぜんパートナーの
協力が欠かせない。
子育て世代もふくめて「女子会市場」を拡大しようと思えば、
「この日は女子会だから、あなた早く帰ってきて子どもの
めんどう見てね」と言える条件をつくらなければならない。
そうなってくると、
日本の労働者全体の「働き方」を変えなければ、
どんなに飲食店が「女子会」キャンペーンをはっても、
およそ限界がある、ということにはならないか。
女性どうしが気楽に集まって、
居酒屋であれこれ話をする。
それを可能にする社会的条件を整備すること。
「女子会」が本当に花咲く社会。
それは、みんなが幸せになる社会、になるのかも。
思いつきで書きました
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