最近読み終えた本。
どちらも読んでほしい力作
『ルポ 職場流産-雇用崩壊後の妊娠・出産・育児』
(小林美希、岩波書店、2011年)
前著『看護崩壊』に引き続き、
現場の丹念な取材をふまえた、
現状告発の書。
最初から、「あってはならない現実」
をつきつけられて、
楽しくはまったく読めない本です。
以前から言われてきた看護職場だけでなく、
介護士、保育士、学童保育の現場などの
労働実態も書かれています。
周産期医療の現実もたいへん深刻です。
非正規労働が半数を超える女性労働者が
どれだけ弱い立場に立たされているのか、
そのなかで、今も「いのち」をめぐっての
悲劇が繰り返されています。
男性労働者の無知・無理解ぶりも、問題です。
なにより、労働者全体の「人間らしい働き方」の
ルールの確立です。政治の役割だ。
第1章 生きるすべを失う-妊娠解雇
第2章 雇用崩壊が生む悲劇-職場流産
第3章 子どもか、仕事か-迫られる選択
第4章 悲劇の舞台裏-職場流産の背景と周産期医療の現実
第5章 いのちを預かる重み-保育所が抱える問題
第6章 「支える人」を支える
第7章 ワーク・ライフ・バランスを実現する職場
終 章 働き方、社会のあり方を問う
『セクハラの誕生-日本上陸から現在まで』
(原山擁平、東京書籍、2011年)
最初からグイグイ読ませる内容。
セクハラという概念に、
「定着の歴史あり」ということですね。
女性たちの涙と屈辱、たたかいの物語。
それぞれの思いやが交錯し、
複雑に展開されていきます。
セクシャル・ハラスメントが言葉として認識され始めてから30年。
パワハラ概念の浸透もふくめ、その進展は目覚しいですが、
まだまだ課題は多いとも感じました。
読み物としてのクオリティも非常に高い。力作です。
Cathyありがとう。
探してみますね~☆
投稿情報: 長久 | 2011年9 月18日 (日) 22:05
お疲れさまです(^_^;)
今日、K次郎君が言い間違えた「オッチャー」っていう言葉をYahooで検索してみたら、ジェンダーに関するおもしろそうなページがありました。
時間があれば目を通してみてほしいです。
URLを貼りたかったんですが、ページを見失ってしまって…
オッチャー、カンボジアで出るはずです…。
投稿情報: Cathy | 2011年9 月18日 (日) 20:31