最近読み終えた本。
『「資本論」はどのようにして形成されたか
-マルクスによる経済学変革の道程をたどる』
(不破哲三、新日本出版社、2012年)
全体的に、ものすごい研究なんだけど、
とくに、
「まえがき」と「終章」がすごい。
マルクスは、革命家であったからこそ、
理論的にも突き抜けた、という最後の指摘は
学問における立場性について、示唆に富む。
『革命家マルクスとイェニー』(土屋保男、新日本出版社、2012年)
理論書というよりは、読み物、という感じ。
3月11日の「しんぶん赤旗」に、
山口の真鍋由希さんが、たいへん良い
書評を書いているので、
そちらをご覧ください(笑)
『「被災者目線」の復興論』(日野秀逸、新日本出版社、2011年)
18日にあった、
岡山県地方自治研究集会での
日野さんの講演のおさらい。
昨年10月の出版物なので、
じゃっかん読むのが遅かったと反省。
ただ、基本的な考え方は今も同じです。
上からでなく、下からの再建・復興論です。
『保育の未来を考える』(井尻正二著・斎藤公子付言、築地書館、1985年)
さすがに古さは感じたけど、
随所に、「あ、おもしろい」というところが。
さすが、井尻節。
保育論というよりは、
「考え方」を鍛える本。
『ちいさこべ』(山本周五郎、新潮文庫、1974年)
Facebookでお友達になっている、
佐賀県議の武藤明美さんに
すすめられた小説(笑)。中編作品4篇を収録。
やはり表題にもなっている「ちいさこべ」が
いちばん良かったかな。
山本周五郎は、弱きもの、小さきものへの
愛が深い。読み返されるべき作家です。
そうですね。
いろんな人が、それぞれの立場で、復興のあり方を提案し、
それが豊かに結びつくのが大事なのでしょうね。
日野さんの本は、基本的な立場を示していると思います。
投稿情報: 長久 | 2012年3 月23日 (金) 23:37
日野秀逸氏の復興論の本はわたしも読みました。
基本的には書いてあることに賛成ですが、この本にあるように地方自治体が既に疲弊しており、一方そういう地方を支えるべき国が、必ずしも被災者の目線に立っていないのに、どのようにしていくか。あるいは、無縁社会といわれる中で災害に強い地域づくりをどのようにしていくか。この本では吉里吉里地区の取り組みが「自治の力」として取り上げられていましたが、ここら辺の論考がかなり弱く、わたしには物足らなさが残りましたです。まあ本1冊に全てを求めない方がいいのでしょうが。
投稿情報: Hatsuka | 2012年3 月23日 (金) 23:26