きのう(21日)は、夕方まで事務所で
仕事をしてから、広島へ。
全国学習交流集会in倉敷の広島実行委員会の
結成総会があったのであります。
雨の原爆ドーム。
平和公園をぬけて、広島労学協の事務所へ向かいました。
すぐ近くなんです。
19時からの、開始。
まず、実行委員長の遠地さんからあいさつ。
『学習の友』5月号にも登場されている人であります(13~14P)。
遠地さんに会いたい人は、10月6日~8日、倉敷へ!(笑)
つづいて、自己紹介がぐるっと行われたあと、
私のほうから1時間ほどの話をさせていただきました。
あたえられたテーマが、
「学習ってナンだろナ~なぜ「労働者」学習協議会?」
というもの。
まあ、「自由にしゃべってくれ」ということであると
解釈して、自由にしゃべりました、はい。
以下、概要です。
一。体験・経験・実践。人との出会い。
1。あらゆることが「学習」
◇たとえ自覚がなくとも、人間(動物)は日々学んでいるものである
◇犬や猫の「学習」と人間の「学習」の違い
*言葉をもっている(知性=考える力)
*自覚的に自分の学びを方向づけられる(目標と計画)。
時間を自覚的につかえる。
*誰か(社会)の役にたつ自分になるための学びができる
2。人との出会いによる学び
◇絵本『わたし』(谷川俊太郎、福音館書店)
◇人間の本質のひとつは、社会的に生きている、ということ
「人間的本質は、個々の個人に内在するいかなる抽象物
でもない。人間的本質は、その現実性においては、社会的
諸関係の総体である」
(マルクス「フォイエルバッハにかんするテーゼ 6」)
◇「高まりあう集団」との出会いが大事
「集団内部においても、異質な個人的能力のかかわりあ
いと、その集団内部の社会的承認と評価が、まさに個人
の可能性に自信と意欲と展望を与えるという点が大きい。
じっさい、学習意欲にしろ、行動意欲にしろ、その子を内
側から持続的に励ますものは徹底した民主主義的人間
関係に裏うちされたなかまうちの期待と相互評価であり、
こうして発揮される個人の可能性の伸びは、集団の発達
可能性へと連動していく」
(志摩陽伍『生活綴方と教育』青木書店、1984年)
◇長久啓太はどんな19歳だったか
(18年前。労働学校に出会った瞬間)
二。科学を学ぶ、科学的思考をきたえる
1。体験や観察から出発しつつ、科学を学ぶことが大事
◇「科学は、厳密に考え、『見えないものを見る』すぐれた方法」
(池内了『科学の考え方・学び方』岩波ジュニア新書、1996年)
◇労働者を科学する
*『わたし』のみちこが、会社に就職したらどうなるか
「経済学的諸形態の分析にさいしては、顕微鏡も化学的
試薬も役に立ちえない。抽象力が両者に取って代わらなけ
ればならない」
(マルクス『資本論』初版への序文、新書版7P)
*商品の2つの性格、労働と労働力、賃金の本質・・・
「現象においては物がしばしばさかさまに見えるというこ
とは、経済学以外のすべての科学ではかなり知られてい
る」 (『資本論』第17章、新書版919P)
「現象形態は、直接に自然発生的に、普通の思考形態
として再生産されるが、その隠れた背景は、科学によって
はじめて発見されなければならない」
(『資本論』第17章928P)
*ほんものの労働者とは
2。社会を変えるためには、唯物論の立場にたつことが必要
◇ごまかし、ウソ、隠蔽、迷信、本質そらし
……資本主義は目的意識をもって
*教育、巨大に発達したマスメディアをにぎり、総動員で。
*真実から遠ざけようとする。だから、思想闘争が必要。
三。大衆的学習教育運動について―なぜ「労働者」か
1。勤労者の8割は労働者
◇5,000万人をこえる日本の労働者階級が
*「だまされない」賢さ、「労働者としての生き方」を見つければ、
社会は変わる。
2。科学を学ぶことは、簡単ではない
◇「学びあう場」としての運動と集団が必要…学習運動組織の役割
◇「教材研究」、「伝えるプロ」としての専門家・職人も必要
「教育技術についてわれわれは、もっと真剣に経験を蓄積し、
交流し、研究をすすめていく必要がある……(略)われわれは
労働者教育のプロ」 (高田求)
3。ひとりひとりの胸に未来の灯をともすー「ていねいさの哲学」
◇手仕事から学ぶ
*オリジナルーひとりひとり違う。一般教育と、個別教育。
少人数学習の大切さ。
*あたたかさーヒューマニズム(微温)。感性での共感。
*てまひまー量的つみかさね。大量生産できない。伝わる力に。
四。全国学習交流集会in倉敷について
1。2年に1度行われている、学習運動の全国集会
◇2004年(愛知)、2006年(神奈川)、2008年(倉敷→中止)、
2010年(東京)
*2008年の倉敷集会から、さらに魅力アップ
2。どんな集会をめざしているか
ー「人は変わる」「心がふるえる」学習運動の醍醐味を
◇全国から「集まった」ことを最大限生かす
*活発な交流が起きてくるような、時間・場・しかけ、を
たくさんつくりたい。
*参加者それぞれが、参画し、表現でき、交流できることを
全体に貫きたい。書きあうこと、表現しあうこと。工夫して、
化学反応を起こしたい。
◇「学習運動にしかできない学びの内容」にこだわって
さいごに:広島実行委員会への期待
以上
その後、20分ほど質疑応答・感想交流の時間に。
いや~、これがすごく良かったですね。
みなさん良い受けとめをしてくれたようで。
「こういう学習会は3回目」という女性のお話も、
とても印象的でした。「学びたい意欲」にあふれていました。
「自由に学びあい・表現できる場」とも。本当にそうですね。
ていねいさ、感性での理解、わかりやすく伝えること、
学習の大切さ、子どもの育ちへの期待、などなど。
話は多方面に。おもしろかったです。
学習後、広島実行委員会の結成総会。
目的、取り組み内容、参加目標、アピール採択などなど。
参加は13名。みなさん、倉敷集会への
期待が高まったようで、これからが本当に楽しみです☆
そして、21時から、有志参加で懇親会に。
懇親会からの参加もおふたり。
それにしても!
広島も若い人たちは、とてもタノモシイ!
集団としていい感じです。岡山も負けてられないなと。
生協労組ひろしまのT田さんと、広島労学協の平野事務局長。
T田さんは、数年前、岡山で私の「労働組合とは」の
話を聞いてくれていたそうで、
「あそこから、ぼくの活動がスタートした」ということを
おっしゃってくれたのです! なんと感激のお言葉。
倉敷集会にもぜひ参加したいとのことでした。
お待ちしていまーす。
夜の原爆ドームを眺めながら、2次会へ移動。
(すでに24時近く)
2次会は8人の参加。1時半ぐらいまで飲んでたのかな・・・。
おそるべし広島パワー!! みんな元気!!
ほんとうに、倉敷へ大挙して
参加してくれそうな、広島の「集団の力」を感じました。
期待に応える集会に、必ずしますので、
どうぞ目標をこえて(笑)、びっくりするぐらいの人数で、
倉敷におしかけていただくことを、お願いしたいと思います。
ありがとうございました
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