今日(22日)は、倉敷医療生協労組で、
昼休みメーデー学習会。
25分ほどで、お話をしました。
健寿協同病院にて。
明日は水島協同病院です。
今日と明日の2回です。
今日は最終的には
20名ほどの参加だったと思います。
チュニジア旅行でお世話になった
Nさんも参加。びっくり。
そういえばそうでした。はは。
以下、話の概要です(資料は割愛)。
一。「いのち」「人間」にお金を使わない政治にNO!を
1。「あってはならないこと」が起きている日本社会…ごく一部を紹介
◇病院に行けない子どもたちー子どもの貧困
*日本の子どもの貧困率は14.3%(7人に1人)。母子世帯は
66%が貧困(先進国でトルコについで2番目に高い)。→貧困の
定義は、社会の世帯収入平均額の、半分以下の世帯収入で生
活する状態。
*子どもの貧困は、人間としての多様な成長を阻み、将来にも影
響を残す。
*中学生以下の子どもの無保険は厚生労働省の調査で3万3000人
もいた。運動によってこの4月からは、15歳以下の子どもの保険証
は無条件で発行されることになったが、実際には、3割負担が重くの
しかかり、病院に行けない子どもも多い。
*社会保障の網から、子どもが抜け落ちています。国がお金をかけ
ないのです。子どもは親を選べません。これは大人の責任なのです。
≪読んでほしい文献≫『子どもの貧困』(阿部彩、岩波新書、2008年)
◇介護保険―ありえない新認定基準の「変」。
*全日本民主医療機関連合会(民医連)が新しい要介護認定方式に
もとづいて一次判定を検証したところ、十二人の介護保険利用者の
うち九人が現在の要介護度より軽度の判定が出たと発表(3月2日)。
*4月に入って、厚労省の内部文書が共産党の小池議員により暴露。
新制度の狙いが認定の軽度化にあることが書かれ、認定「適正化」
などで削減できる給付費の額も列挙されていた。つまり「金をできる
だけ使うな」ということ。
*人間の命や尊厳が、お金と天秤にかけられ、ふるいおとされている!
◇社会的弱者(とくに声をあげられない人に矛先が向いている)のとこ
ろに、もっとも矛盾が集中している!
2。では、国はほんとうにお金がないのだろうか?
◇庶民には増税、大企業・大資産家にはいたれりつくせりの減税
*大企業・大資産家への減税をやめ、10年前に戻すだけでも、7兆円
の税収が確保できる。
◇あるいは、こんな税金の使い方、おかしくない?
*グアムへの米軍基地建設費を日本の税金で負担
・決まっているだけで、約610,000,000,000円!
・たとえば、米兵家族住宅3,520戸の建設に25億5000万ドル(約2550億円)!
1戸あたり約7200万円の財政負担をすることになっている。
*税金のおかしな使い方は、ほかにもたくさんある。
*いらない「モノ」よりも、「いのち」「人間」にお金をつかえ!
◇税金の集め方・使い方にGOサインを出すのは国会-政治の転換が必要
二。憲法が私たちの羅針盤
1。基本的人権を守り、発展させるためにー憲法を羅針盤に
2。憲法の言葉は、私たちの未来を方向づけるー憲法を羅針盤に
◇13条も、25条も、今は、まったく現実とかけはなれている。
*でも、そこに近づける努力をすることはできる
*理想を現実に近づけるか、現実を理想に近づけるか。どちらが人びと
の笑顔がふえるか。どちらがやりがいがあるか。
◇憲法は、労働組合を応援している
*憲法は、労働組合に特別な「期待」をしている
*労働組合に入り、活動することは、基本的人権のひとつであり、働く
人が主権者として成長する舞台でもある。
三。メーデーとは
1。はじまりは、アメリカから
◇1886年5月1日。アメリカ。
*アメリカ各地で8時間労働制を求めて、労働者35万人がストライキ
*その時歌われたのが…「8時間ソング」
*このたたかいで、約20万人が8時間労働協約を勝ちとる
*しかし、資本家は8時間労働制が広がることを恐れ、権力を使い、
組合指導部の弾圧、労働組合の孤立化をはかり、8時間労働制の
約束をつぎつぎ破棄。
◇1890年5月1日。ふたたびアメリカ。そして世界各国で…。
*アメリカの労働者はしぶとかった。隊列を立てなおし、1890年の
同じ日に、ゼネラルストライキでたたかうことを決め、世界各国の労
働者に、「同じ日に、同じ要求でたたかおう」とよびかけた。
*そのよびかけに応え、世界各国で労働者が、5月1日の同じ日に、
労働時間短縮という同じ要求で一斉に行動した。それが、世界の
メーデーの出発点となった。
◇そして、5月1日は、「世界の労働者が声をあげる日」として、定着する。
*第2回メーデーからは、労働時間短縮の要求だけでなく、その時々
の労働者が直面している切実な要求、平和の要求、政治的課題を
かかげるようになった。
◇日本では「8時間労働時間制実現」「失業防止」などの要求をかかげ、
1920年(大正9年)5月2日の日曜日に上野公園で初めて開催されました。
2。今年は80回メーデー
◇メインスローガン
*なくせ失業と貧困。大企業は内部留保を使って雇用を守れ。すべて
の労働者の賃上げを。派遣法抜本改正など働くルールの確立を。消
費税引き上げ反対、社会保障制度の充実。大企業中心から国民本
位の政治、経済に転換を。ストップ!海外で戦争する国づくり。許す
な憲法改悪。米軍基地の再編・強化反対。食の安全・安心と食料自
給率の向上を。ストップ!地球温暖化。
3。こぶしの意味ー手に学ぶ
◇5本の指は、それぞれ長さ、役割、得手・不得手が違う
◇その指が団結(まとまる)すると、いろんなことができる
・違うものが集まるから大きな力が発揮できるー労働組合も同じ
◇人間だけが、手をつなぐーあたたかい連帯の輪をひろげよう
さいごに-真実を広げ、声をあげよう! 今年は9月までに総選挙もあります。
早口を反省した講義録はこちら。
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