3回目の学習会。7名の参加でした。
連日の暑さで、この手づくりプールも、大活躍のことだろうな。
子どもたちの遊ぶ姿が想像できます。
そして、とっても広い敷地と、まわりの自然環境・・・。いい。
どんな子どもにも、こんな環境があればなあ、と思う。
学習会の前に、必ず晩御飯を食べるのが、
この保育園のルールになっています。
手づくり料理。園でつくっているミニトマトもいただきました☆
この暑さのなか、1日中体力を使って仕事をし、
さらに夜に学習会。いや、頭が下がります。
園児のみんな、きみたちは、こんな保育者に育てられて、
しあわせものだぞ。
この日のテーマは、人間をつかむシリーズの第2回目で、
「労働」をとりあげました。
*労働とはそもそも何か
*人間らしさを育てたのが労働
*道具の使用の意味
*社会を支える、無数の営み
*人間の手の働き、子どもの発達と手
*人間らしさと手
という柱で。
レジュメはこちら→MOMINOKI 3をダウンロード
みなさん、真剣に聞いてくださいました。
若い保育士さんは、初めて聞く話が多かったようで、
新鮮な学びとなったようでありました。
来月は園の諸行事シーズンと重なるため、1回とばして、
次回は9月となりました。
以下、参加者の感想文です。
「生まれてから今まで、自由自在に使える自分の手を
そのことが当り前と思って使ってきた。むしろ使わなけ
れば何も始まらないので、“手を使っている”という意識
さえもなく、日々生活している。
ここまで“手”について掘り下げて考えてみたことは
なかったが、手は労働のために使えるだけでなく、『心』
とつながれてもいて、触れるだけでその人の心が伝わっ
てくるようで本当に不思議であり、物を作り、人の心をも
動かし、ものすごく働き者であるなと思った。
『労働』は人間を人間らしくしてきたものであるのに、今は
働きづめで逆に生活をこわしてきている。“芸術家”を
育てるきっかけになったのが、労働の必要から図や絵を
描き、意思統一したことからそれが作品となっていった
というのも、おもしろいものだと思った。やはり根本は労働
なんだと思った」
「“労働を深く理解しようとすることは、人間を理解すること
につながる”ということがよくわかりました。生きていくために
働いて、誰かのためになって、自分も誰かのおかげで、働
ける、生きていける、ということを改めて感じることができま
した。
『いっぽんの鉛筆のむこうに』のお話は、小学校の頃、国語か
道徳の教科書にのっていました。その時はその時で、鉛筆
作りって大変なんだなと感じた気がしますが、大人になって
から、学び直すと、『鉛筆作り』という1つの作業の中の人との
つながり、人々の頑張り、たくさん目に見えないものがつまっ
ていて、ありがたいことなんだなと感じられました。今回また
読み返せてよかったです」
「毎日、生活している中で、いろいろな人の労働に支えられて
いるというのを改めて考えさせられました。家、服、食べもの、
日本だけでなく、世界の人たちの労働に支えられているのだ
なと考えました。
また、『手』のことについての多くの言葉があるというのも、改
めて知りました。あたたかみのある手、いろいろ自由に動き、
道具を使う手もあれば、悪いことに使われるということは考え
させられました。吉野源三郎さんの本からの文章は、自己中
心ではなく、周りのこともみなければならないということに思え
て、自分の生活を振り返るのにいい文章だなと思いました。
しかし、労働を考える中で、過労死・サービス残業という言葉
が出てくるのは、人間の喜びである労働なのかとも、考えて
しまいました」
「『労働』と『手』がキーワードでしたが、2つは決してバラバラ
なものではなく、関係性がある、ということ。手があるから→
道具を使い→労働できる、ということを改めて感じた。また、
様々な動きにすぐに対応する『手』・・・脳から手に伝え、即動
かすという人間の身体の神経もあらためてすごいと思った。
『労働』は自分が生きていくために行なうことだと思っていた
けど、自分の『労働』は他の人へと必ず関係しているし、『労
働』するためにもたくさんの人々の『労働』が関わっている。
そこまで考えたことはなかった。あたりまえだけど、普段そこ
まで考えたことがなかったので、改めて気づかされることが
とても多かったです」
「労働とは・・・。よく考えることのあるtopicでした。今の社会
における労働とは? 友人の多くが金融関係の仕事をし、多
くのお金を得ている中で、何が幸せかと思うことがよくありま
す。母親からは『仕事選びは生き方選びだ』といわれていま
すが・・・。
また、乳児の担任をしていて、手の動きは、0才~1才の間に
大きく変化していき、にぎったままの手が道具を使いはじめ、
少しずつ細かいことも出来る様になる。本当に感動し、感心
させられます」
「長年、保育の中で手を使うことを大事に考えてきましたが、
改めて今回、『なんのために』『何を育てるのか』を考え直す
機会になりました。“心とつながれている手”をどう育てるのか、
引き続き実践の中で学び考えていきたいと思います。私自身
も、自分の手を大切につかおうと思いました(今日学んださま
ざまな意味をこめて)」
「かつて、学んだり聞いたり考えてきた内容でしたが、そも
そも論を学びなおすのは、やっぱりおもしろい。1回目の学習
であったように、忙しさと、日々のやることに流されていると、
物事を深くとらえなくなっている。“労働”“手”、聞きなれた
言葉の中に・・・人間の長い歴史。今生きている人の人間性
まで感じて日々生きているか、が問題かな」(園長先生の感想)
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