生協関連・一般労組のニュース「SKIP通信」(月1回発行)に、
書かせていただいている、
「労働組合そもそも講座」の5回目(7月)と、6回目(8月)です。
残り、あと2回です☆
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第5回 聴く・聴かれる関係性
活動が楽しく続けられる。そんな労働組合にしていきたい
ですよね。今回は、そのための大事なヒントのひとつをお話
したいと思います。
それは、「聴く」こと「聴きあう」ことです。「最近どう?」「元
気?」「困ったことはない?」こんなちょっとした声のかけあい
です。みなさんの職場や、さまざまな集まりなどで、そんな
声のかけあいがありますか? 労働組合の会議や集まり
でも、おたがいの職場の状況を聴きあうことで、問題点や共
通点、改善点などがみえてきて、それが自分たちの要求へ
の自覚につながっていきます。
聴かなければ、自分の知らない職場の状況や、その人の
考え・思いは、わかりません。どんなに苦労や痛みを抱えこ
んでいても、聴かなければ、それを想像することもできませ
ん。聴かれたほうも、誰かに話すことで少し気分がスッキリ
したり、やわらいだりします。あるいは、聴かれたからこそ、
考えが整理できたり、気づくこともあります。聴くことは、お
たがいにとって、プラスなのです。
でも、「聴く」ことは、簡単ではありません。自分に余裕が
なければ、相手のことに関心がいきませんし、聴いてそれを
受けとめることもできません。また、「聴き方」にも一定の技
術が必要です。訓練と経験を積み重ねて、「聴き上手」にな
っちゃいましょう。
職場でも、労働組合の集まりでも、「聴く・聴かれる」という
関係性があり、おがいがおたがいのことを気遣いあい、気を
配っている。そのことが、さまざまな問題や活動の課題にた
ち向かう仲間の団結力をつくり、連帯を支える土台になると
思います。
第6回 「みんなで」ほど難しいことはない
―労働組合民主主義
労働組合は、みんなで「力をあわせ」「ひとつになる」こと
で大きな力を発揮することができる組織、ということは、こ
れまでも何度も強調してきました。しかし、これが一番難し
い課題でもあります。なぜでしょうか。
労働組合は、労働者であれば誰でも入れる組織です。
でも、「誰でも入れる」ということは、裏を返せば、「いろん
な人がいる」ということでもあります。
みなさんの職場でも、いろいろな人がいますよね。雇用
形態の違い、考えや趣向も多様、労働組合への意識も
バラバラではないでしょうか。人間というのは、均質でない
のが大きな特徴ですから、いろんな人がいるのはあたり前
といえばあたり前です。労働組合という組織はしかし、この
多様な人の力をかりて、「ひとつに」ならなければ、大きな
力が発揮できません。
そこで大事になってくる組織運営上の問題があります。
それは、どんな集まりや議論の場でも「民主主義的運営」
をつらぬく、ということです。民主主義的運営とは、大胆に
ひと言でいえば、参加者それぞれが主体的に参加できる
ような方法・あり方を工夫する、ということです。誰か一人
が「これだ!」といって提案し、あとは黙ってみんなで承認。
これは民主主義ではありませんし、みんなが主体的に課
題や活動に取り組むことにはなりません。
それぞれが、それぞれなりの形や方法で、労働組合の
議論や活動にかかわるような形態や方法をねばり強く見
つけ出し、労働組合運営を豊かにしていきましょう。きっと
活動がグンと楽しくなるはずです。民主主義は、めんどう
くさいものですが、それ以上に、おもしろいものなのです。
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