きのう(15日)の夜は、
劇団希望舞台「釈迦内柩唄」岡山公演実行委員会の
発足の会に参加しました。
わくわく。
20名ほどが参加されていました。半分以上の方が初対面☆
劇団から、荻原ゆかりさんが、特別参加!
このお芝居の魅力について、語られました。
協議事項を確認していったあと・・・
なんと!
「学習」の時間があって、私が、
「『釈迦内柩唄』の時代背景と花岡鉱山事件、そして公演への期待」
ということで、30分お話しする機会をいただきました。
まあ、わたし、
主演の有馬理恵さんの、大、大、大ファンなんです。はい。
だから、「おまえ話せ」となったというわけです。はい。
以下、その概要です。
一。「釈迦内柩唄」と私
1。2007年9月22日
◇有馬理恵さんの一人芝居の「釈迦内柩唄」を観劇
*2007年9月25日のブログ記事より
平和の波岡山の10周年記念で行われた、
有馬理恵さんのひとり芝居。
花岡事件をおもな題材にしたこのお芝居。
脚本のすばらしさもさることながら、
有馬さんの演技に感動しっぱなし!
『釈迦内柩唄』は水上勉さんの戯曲ですが、
以前、同じく水上勉さんの『ブンナよ、木からおりてこい』の
お芝居をみたとき(もう10年ぐらい前)の感動と同じ感覚でした。
人間の笑顔って、こんなにもすばらしいんだなぁーって。
笑顔だけでなく、喜怒哀楽の表現が
とにかくすばらしく、圧倒されました。
この『釈迦内柩唄』を生涯のライフワークにするという有馬さん。
一気に有馬理恵さんのファンになりました。
久しぶりに、こんなにも内面の美しい人を見ました。
自分の世間擦れが恥ずかしい。
お芝居の終了後、サインセールがあったので、
水上勉さんの原作本に有馬さんのサインをいただいて
しまいました! 握手もしてしまいました!
◇次の日に、水上勉さんの戯曲本を読了。あらためて、感激にひたる。
2。2010年11月3日
◇憲法公布記念のつどい
*またまた大感動・・・
*2010年11月3日のブログ記事より
今日は13時半より、「11.3憲法公布記念のつどい」へ。
大ファン(というか、お芝居をみての一目ぼれ)の
有馬理恵さん(劇団俳優座所属)の講演がメイン企画でした。
ひとり芝居「釈迦内柩唄(しゃかないひつぎうた)」を
見たときに、はげしい衝撃と感動をおぼえたのは、
つい最近と思ってましたが、自分のブログを調べてみたら、
もう3年たっていたんですね・・・
有馬理恵さん。
人間のほんものの美しさを表現できる人です。
最初に、「釈迦内柩唄」の20分岡山特別バージョンを
演じられた有馬さん。
ああ、そうだった、こんな芝居だったと思い出しながら
20分バージョンでも涙。
そして、約1時間の講演。
有馬さんが、なぜこのお芝居を生涯のライフワークとして演じ続け、
すでに439ステージも積み重ねてこられたのか。
そのバックボーンのお話に、また涙。
夫さんである、カメラマンの郡山聡一郎さんに
まつわる話(イラク拉致事件、国内バッシング)も、
当事者でしか語れないリアルさ。
そうかー、あの自己責任論バッシングのときは、
すでにご夫婦だったんですね。
さいご、フィリピンで「慰安婦」にさせられた女性の、
日本での裁判の証言の再現語りのシーンで、また涙、涙。
はげしく心ゆさぶられました!!!!!
「つどい」が終わってしばらく、
「有馬さんから受け取ったものを、自分でどう消化
したらいいのか・・・」と、
座席で座り込んで考え続けていました。
3年前のお芝居と同じぐらいの
衝撃と感動をおぼえました。
有馬さんの人生を変えた、水上勉さんの「釈迦内柩唄」。
それを受けとめ、全国で伝え続ける有馬さん。
文化の力。言葉の力。
あらためて感じた1日になりました。
◇『表現する人びと』(新日本出版社、2004年)のなかで、
小森陽一さんと対談。以前読んでいたが、内容をすっかり忘れていた。
再読し、またまた胸をうたれる。
二。花岡事件とその時代背景
◇花岡事件とは(資料)
◇強制連行と強制労働(資料)
◇1931年~1945年の日本の15年間におよぶ侵略戦争。
*1937年~ 日中全面戦争
*1941年~ アジア太平洋戦争
*アジア人べっ視の人間観を教育のなかで教え込む
◇戦争責任を問う今日的意味
「この世には忘れてはならないことというものがあって、
人間である以上は、何ども何ども語りつがねばならない
ことはあるものだ。戦争というものを二どと起こしてはな
らないならば、『花岡事件』は、日本人として忘れては
ならないことの一つだ」
(水上勉『釈迦内柩唄』「あとがき」より。新日本出版社、2007年)
*参考文献『フィールドワーク 花岡事件』
(花岡の地 日中不再戦友好碑をまもる会編、平和文化、2011年)
三。今度の公演に期待するもの
◇成長し続ける有馬さん
*『表現する人びと』より、有馬さんの言葉
「花岡事件を語る場面、朝鮮人の崔さんが殺され焼か
れるシーン、お兄ちゃんが戦死したというセリフの場面
なんかも、私の演じ方は以前とだいぶ違ってきていると
思います。自分自身が変わってきているからでしょうし、
それは今の時代背景というのもあると思うんですが」
「花岡鉱山で強制労働させていた中国、朝鮮の人々を
何百人も殺して埋めたという事実と、ある意味で同じ種
類の出来事が、今も行なわれているということですから、
私自身の切迫感が違ってきます」
「自分が成長して、はじめて芝居も成長します」
◇芸術・文化の力
*共感の幅の広さ、全体性、振幅性
「この作品は人間への差別という問題をとりあげてい
ますよね。で、私自身は差別に心から反対する気持ち
を持っていますけど、その主張だけで右翼の人と向か
い合えば、相手に拒否されるだけで終わってしまう場
合が多い。でも演劇という芸術を通してふれたときに
は通じる場合がある。芸術は、人間の深い所に入って
動かすことができる、そのときに真実が見える、と思
うんです」 (有馬、前掲書)
◇いま、2012年にこのお芝居が上映されることの意味
*2011年3月11日 東日本大震災、そして原発事故
*政治の右傾化、閉塞感。いっぽうで、多くの人たちの、
「違い」をこえた共同づくり。
*時代とともに歩み、意味を変化させるお芝居が、「釈迦内柩唄」
以上。
かなり、熱く語ってしまいました・・・!
でも、私の思いが、参加されていたみなさんには
伝わったようで、よかったです。
また、参加されたみなさんの、このお芝居への
熱い思いも聴けて、すごくよかったです。
成功のためにがんばろう!
という、よい発足の会になったのではないかと思います。
さて、かんじんの上映日時ですが、
6月17日(日)の13時半開場、14時開演です。
岡山市立市民文化ホールです。
一般3,000円、学生1,500円です。
またチラシなどができたら、お知らせしますね。
ぜひぜひ!日程を空けておいてください
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