日曜日(6日)には、
第78期岡山労働学校「核ZERO教室」
修了記念講演がありました。
参加はちょうど50人でした。
うち青年層が半分以上だったので、
おおよその目標は達成できたのではないかと思います。
なにより、
もうこれ以上ないような充実した中身の
講演会となりました。
13時30分から開始だったのですが、
最初の30分間で、78期「核ZERO教室」の
学びの歩みの報告と発表がありました。
そこで、4人の受講生に、今期の学びを
発表してもらったのですが、それぞれが自分の
言葉で、まっすぐに自分自身の学びについて
語っていて、とても感動的でした。
今期の学びを発表する受講生。
学びと討論の積み重ねが、
それぞれの言葉の裏打ちに
なっていると強く感じました。
言葉が皮相でないんですよね。
講師の川田さんは講演の冒頭で、
「4人の方の発言を聞いていて、つくづく、
この『核ZERO教室』の10回の講義がどれだけ
成功しているのかを実感した」
「核兵器の問題は政治や軍事の問題ではあるの
だけれど、しかしつきつめればそれは人間の問題
なんだということを、4人の方の発言は的確に
つかまえられていたと思う」
と語られていました。
他にも、参加された方々から、
4人の受講生の発表への反響をもらっています。
「講演に先立ち受講4人の労働学校を受けての
変化した自分を語ったのがよかった」
「冒頭の受講生の発表は、すごく良い発表ばかりで、
受講できなかったことが悔やまれます。その期の
労働学校の雰囲気が垣間見れ、良かったと思う」
「若い人のパワーに触れて元気が出ました。これ
以上元気になってどうするの私?みたいなカンジで」
「受講生の学びの発表、感動しました。ちょっと
ウルウル。みんなの力強い想いが伝わってきました」
「若い人が成長している姿に感動した。自分の言葉で
あれだけしゃべれるんだからすごい」
「受講生よりの学びの発表がとてもよかったです。
初々しく、清々しく、学んだこと、感じたことを自分の
言葉で伝えられ、心洗われました。こんな若者を
育んでおられる岡山労働学校の存在に拍手パチパチ!!」
つづいて、いよいよ修了記念講演。
テーマは、
「核兵器ZEROへ-世界のダイナミックな動き」でした。
講師は、
日本平和委員会常任理事の
川田忠明さんでした。
川田さんは、
パワーポイントを使いながら、
2時間にわたって(途中1回休憩)
話をされました。
それにしても、パワーポイントの
資料が、すごくわかりやすく、
美しい資料でした。さすがでした。
その資料はこちら↓
Kakuzeroをダウンロード
講演のポイントは、
①なぜNPT再検討会議に向けた行動が重要なのか。
(ソ連崩壊後の世界の反核運動、非核平和の
地域共同体の発展などをふまえて)
②なぜ日本の運動が重要なのか。
(オバマ政権の課題、ヨーロッパの動き、カギをにぎる
日本政府の動向などをふまえて)
③一人ひとりにとって反核運動とは何か。
(被爆者の「人間回復」と生き方)
という構成でした。
講演は、川田さんの体験談なども交えての
お話で、とてもリアル、具体的でわかりやすい
ものでした。
世界のダイナミックな動きと、その背景にある
世論と運動の重要性への確信。
これまで学びを積みかさねてきた受講生には
とくに、大きな大きな勇気を与えてくれる講演内容
だったと思います。
個人的にも、さいごの「『反核』という生き方」のところを
聞きながら、被爆者を先頭にたたかってきた日本の
運動がきりひらいてきた今日の情勢に思いをはせ、
かなり目頭が熱くなっていました。とても感動しました。
ほんとうに、修了記念講演にふさわしい、
最高の内容の学びとなりました。
16時に講演は終了し、休憩をはさんで
質疑応答に。約40分間、10問近くの質問が
出て、内容的にも講演と同じように充実して
いたように思います。
的確に答えられる川田さんは、やはりすごい。
では、
参加した方々の感想の一部を紹介します。
「これまで核に関する知識として、日本国内の、主に広島・
長崎での被害についてぐらいしか、持っていませんでしたが、
今日は非常にグローバルなお話をしていただき、世界の
動きを知ることができました。ありがとうございました。NPTに
向けて、署名活動や、周りの人にも今日のお話の内容を
伝えていきたいと思います」
「世界が核兵器廃絶にむけて大きく動いていることを知る
ことができて、新たな発見がいっぱいでした。NPT再検討
会議が行なわれるその年々で大きく発展し、また大きな
課題を残してきたんだなあと思いました。今日のお話を
聞いて、来年のNPTに参加したいという気持ちがより大きく
なりました。
労働学校に参加して『核』についての多くの知識が得ら
れて、とても勉強になりましたが、川田さんの話を聞けて、
その知識が、ぐっと濃縮され、ひきしまった気がします。
今日はありがとうございました」
「非常にわかりやすい講演ありがとうございました。地道な
運動が核廃絶につながっているということと、核は必ず
なくせることができるという確信を持つことができました。
少しずつですが語っていこうと思っています」
「オバマ発言も世論あってのことだという話。草の根の力で
世論を大きくし、『核廃絶』するということへの励ましとなり
ました。平和活動のささえとなります」
「お話の内容がグローバルだったこと、データが豊富に
示されたこと、核ゼロへの道筋が明確であったこと等々で、
満足度が大きいです。お話のはじめに、平和活動にそれ
なりにかかわっている高校生に『核兵器はなくせるか?』
という質問に、そうは思わないとの答えがゼロになり得ない
現状にふれられたが、平和運動をすすめている人たちの
中にも意外に多いと思うので、そういう意味では的を得た
指摘だと思いました。終わりに、反核とは『人間を取り戻す』
1つの道と言われたことに心から共感しました。また、横川
氏にまつわるお話で、『(被爆体験を)忘れてしまったら、
自分が人間として回復できない…』と言われたことを心に
刻み、核ゼロに向かってさらに一歩踏み出そうと思える
講演会でした」
「世界の流れを川田さんの経験をふまえて話をしてもらい、
たいへん分かりやすかったです。原水禁世界大会に各国
政府から参加するのは、個人的には当り前のような感覚
だったのですけれど、大きな変化だったんだというのが意外
でした。日本の中だけで考えると感じとれない変化も、
世界の流れで見ると大きな動きが起っていることがわかり
ます。これからもたくさんの情報を得ていきたいと思います」
「NPT会議のことや、その役割が初めて理解できた。今まで、
何となくしか知らなかったので。勉強する場もなく…。
日本の平和運動や、原水禁大会などのとりくみが、世界の
核廃絶にむけた世論づくりに大きく影響しているとは、全く
知らなかった。すごい大きなショック…知らなかったことが。
最後に、反核という生き方について、『あれこれの課題では
ない』『人間としての生き方』というしめくくりに、感動した」
「現在の世界中の核廃絶の動きがわかり、大変勉強になり
ました。南米や、アジア諸国の意識の高さに驚きと心強さを
感じました。核廃絶をすすめるのには、世論の動きが大切
だということがとても印象にのこりました。核兵器とともに
生きている人間の一人として、自分にできることをしたいと
思いました」
「今まで唯一の被爆国として日本の反核運動がはたしてきた
役割が大きかったと漠然と思っていましたが、確信となりました。
今日本のマスコミは、真実を知らせる立場にいないので、
やはり草の根運動が大切だという結論にいたります。
被爆者の生きる支えは何だったのかのアンケートから、
被爆者の「ノーモアヒロシマ・ノーモアナガサキ・ノーモア
ヒバクシャ」の思いがよくわかりました。“人間をかえせ”の
思いをひきついでいきたいと心から思いました。ありがとうございました」
「労働学校最終章にふさわしい講演であったと強く思わされました。
最先端で活動されている川田さんの“運動や世論が世界を動かす”
というメッセージは、まだまだ人の力が信じきれていない私に
とって、とても元気づけられました。今までは核で世界が繋がって
いたのだと思います。せめてこれからは核廃絶と真の世界平和への
思いを共通項に繋がり合いたいと真剣に夢みています。これからの
私の考え方、進むべき道に光を射して頂き、ありがとうございました」
質疑応答のあと、予定にはなかったのですが、
NPT参加者の方々に前にでてきていただき、
それぞれからひと言ずつ発言をしていただきました。
これがまた、みなさんの思いがこもった、どれも
すばらしい発言でした。
というわけで、
最初から最後まで、充実の講演会でありました。
第9、10講義の講師をされた中尾さんも、後日、
「すごくいい内容の講演会だったね~!びっくりした。
受講生の発表も良かった!」と絶賛でした。
これも、78期岡山労働学校に参加されたみなさんの
学びの意欲と、講師の方々の奮闘、
たくさんの方の「核廃絶への思い」が重なり合っての
ことだと思います。
ほんとうに、ありがとうございました。
そして、
講演会終了後は、青年有志で、
川田さんとさらなる交流会に。
講演会の感想交流や、
川田さんの趣味の話や、
ワカモノ事情の話など、
あれこれ話はつきませんでした。
さらに懇親会へ。
川田さんを囲んでカレーを
食べるワカモノ集団。
楽しい時間でした。
交流会は20時半に終了。
おそくまでつきあっていただいた
川田さん。ほんとうにありがとうございました。
青年たちは、この日、たくさんのことを
得て、キラリとひとまわり成長できたのでは
ないかと思います。
忘れられない修了講演会となりました。
参加されたみなさん、
ほんとうにおつかれさまでした。
ありがとうございました。
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