きょう(4日)は、久しぶりに、丸1日の休日。
家でのんびり過ごすのもありかと思いましたが、
天気も良いとのことだったので、出かけることに。
(前日に予定をたてました)
はい。宇野港です。豊島・小豆島行きのフェリーです。
目的地は、豊島の唐櫃(からと)港に。11時10分出発。
はい、12時10分に、唐櫃港に着きました。
あれ?
なぜ豊島(てしま)に??
それは、“アート”です。
今年の夏から秋にかけて、2010瀬戸内国際芸術祭で、
瀬戸内海の島々がアート作品に彩られ、観光客がわんさか
訪れましたが、じつは、芸術祭が終わっても、
かなりのアート作品の展示は引き続きおこなわれています。
豊島といえば、産廃問題があり、労働学校の学習旅行でも
だいぶん前に学習企画で来たことがありましたが、
その島に、現代アートの作品群がつくられたとあり、訪れたわけです。
昼過ぎに着いたんですが、昼食はとっていませんでした。
まあ食堂なんてないだろうなと思ってましたが、
案の定なかったので、近くのお店へ。
あ! 肉まんがある! ということで、肉まんとあんまんを1つずつ購入。
さて、海を見ながら肉まんでも食べようかと歩いていると、猫に遭遇。
やっぱり島は猫に出会いますね。
で、近くの堤防にこしかけて、あんまんから食べ始めました。
さて、次は肉まん、と思って食べはじめて、ふと後ろをふりむいたら・・・
すごい目つきでこちらを見る猫。さきほどの猫とは違います。
「おまえの肉まんをわけておくれ」という雰囲気が、
体全体に充満していました。よし、わけてあげましょうとも。
三切れほど肉まんを「ほれ~!」と投げて、わけあたえる。
ものすごく真剣に食べる猫。かなり空腹だったのでありましょう。
必死に食料にありつく。すごく警戒心の強い猫で、
ぜったい1メートル以内に近づけませんでした。
最初のアート作品に向かう途中に、きれいな浜辺が。
うーん、やっぱり瀬戸内海といえども、島の海はキレイだな~。
はい、最初の目的地。「心臓音のアーカイブ」。入館料500円。
クリスチャン・ボルタンスキーという方の作品です。
外からすでに何やら心臓音らしい鼓動が聞こえてきました。
中は撮影禁止だったので、ネット上にあったものを拝借。
こんな部屋でした。でも、もっと暗いです。
すごく低音・大音量で、いろんな人の心臓音が鳴っていて、
それとあわせて中央の照明がチカチカするというもの。
世界中から、人の心臓音を集めているそうです。
中に10分ぐらい入ってたと思いますけど、
まったく新鮮な感覚におそわれました。
心臓音って、生存の根源的なもの。あの音は忘れられません。
すぐ目の前に瀬戸内海が。建っている場所もすごく良かった。
あ、また猫☆
島の風景(海・山・家・畑など)をゆっくり見ながら、歩いて移動です。
やっぱり島は歩くに限ります! 島時間を満喫です。
今回の豊島も、すべて歩いて移動しました。
はい、歩いて30分ほどで、豊島美術館にきました。
今年の秋に開館したばかり。入館料1,500円とちと高めですが。
内藤礼さんの作品。西沢立衛さんの建築。
作品にむかう遊歩道から、段々畑が。
こんな遊歩道を歩いて、作品に向かいます。
瀬戸内海の風景が、すごくいいんだよな~。紅葉もところどころ。
アートスペースに着きました。作品「母型」。
靴をぬいで入ります。
中は撮影禁止なので、外からパチリ。中に小さく人が見えると思います。
さあ、入りますよ。どきどき。
これはネット上から拝借。こんな感じでした。
同じくネットから。水滴のかたまりです。
もらった説明書によると、
「明神山を取り囲むように設けられた遊歩道に沿って
すすむと、やがてアートスペースのエントランスが現れ
ます。柱ひとつないアートスペースは、膜のような
コンクリートで覆われたシェル構造で、天井にある
二箇所の開口部から、周囲の風、音、光を内部に
直接取り込んでいます。内部空間では、一日を通して
「泉」が誕生しています。その風景は、季節の移り
変わりや時間の流れとともに、無限の表情を伝えます。
豊島美術館は、美術、建築、環境がまさにひとつと
なって、私たちに生きることの喜びを喚起させる場です」
入って、とにかく、びっくり。
水って、こんな動きをするのか!
とか、
水と影が一緒に動いてる!
とか、
まったく新鮮な感覚。五感に訴えかけるアートです。
ちょっと文字だけでは伝わらないと思いますが、
水滴のかたまりが、生き物のように動いています。
それは、もうびっくりの美的表情。
水というものの法則性を認識しつつ、計算しつくされた
建築なんだけれども、自然との調和のなかで、
偶然性が支配する空間と美。
1,500円払う価値ありですよ!
びっくりとしか言いようがありません。
こんなものが生み出せちゃうんだな~。
お隣、直島の地中美術館に行ったときも
かなりの衝撃でしたが、豊島美術館もでした。
やっぱり美しいものをみると、興奮しますね。
外からみた風景。いや~、中はすごいよ、ほんと。
まわりの環境とも、無理なく溶け込んでいる美術館でした。
こちらは、アートスペースの近くにあるカフェ&ギャラリー。
美術館の建築をてがけた西沢立衛さんの新書を買いました。
大満足で、美術館をあとにしました。
カフェ、外からみると、こんな感じです。半分地中にうまってる感じ?
しばらく歩いて。こちらは、ため池(?)につくられた作品(戸高千世子)。
豊島には、牛もいるんだ。
また歩いて歩いて、ちょっと不思議な家に。
藤島八十郎さんとは、架空の人物です。
自宅を全面公開していて、それがアート作品になっています(笑)
藤島さんちの猫。人間によってくる。
藤島さんの家には、たくさんの本がありました。旅の本が多かったです。
古いんだけど、いいな~という感じの雰囲気。
こちらも別のアート作品、「空の粒子」(青木野枝)。
神社の近くにありました。
よくわからないですが、画にはなりますね。
風景にもしっかり溶け込んでいて、最初ぜんぜんわかりませんでした。
帰りの途中で、美術館を上の方から。
季節ごと、その日ごと、時間帯ごとに、違った顔を見せるんだろうな~。
雨の日って、どうなるんだろ! 雨の日にも、また来たいです。
帰りも、テクテク歩きます。今日はよく歩きました。
でも、歩くって、やっぱり気持ちいいなー。
唐櫃港をながめるの図。
港近くの浜辺。波の音が、やっぱり心地よい。
非日常の島時間、満喫しました。
豊島滞在4時間ちょっと。無理のない予定でした。
16時20分発のフェリーで宇野港へ向かいました。
無理のないスケジュールで行ったぶん、
今回は豊島のアート作品の半分ほどしか見れませんでした。
もっとあるんです。また来たいと思います。
お隣、直島は以前からアートの島で有名で、全国から若い人や観光客が
来ていましたが、今回の芸術祭で、一気に他の島にも広がった感じです。
すごく、いいことだと思います。
今日も、若い人を中心に、けっこう来島者がありました。
以前の豊島からすると、考えられません。
瀬戸内の自然とアートが折り重なっていくことを願います。
芸術祭の舞台となった他の島にもぜひ行ってみたいです。
とても、有意義な1日でした☆
アートな仕事へのアイデアも、沸いてきましたよ。ふふっ。
【追伸】
この記事、NHKBS2の「ザ・スター」という番組を見ながら
書いてたんですが、ゲストの武田鉄矢が、
マルクスの共産党宣言の中身を熱っぽく語るシーンがありました(肯定的に)。
びっくり。
やっぱりこの年代の人って、マルクス読んでるんだな~。
武田鉄矢がすごい読書家であることも知りました。
allさんありがとうございます。
豊島も直島も、すごく感性を刺激されます。
アートの力は偉大です。ぜひ訪れてみてください。
武田鉄也はそんなこともやっているんですねぇ。
金八先生って、そんなに好きじゃなかったけど、見直しました。
投稿情報: 長久 | 2010年12 月 6日 (月) 10:17
あぁ。いいですねぇ。私はまだ豊島も直島も行ったことないんですよね~。豊島には釣りとか海水浴とかで行ってたんですが…。
いつかアートを感じる為に行ってみたいです^^
武田鉄也はなかなか凄い人ですね。「世界一受けたい授業」って番組で講師を時々していますが、いつも本を新しい目線から語っていて、とても感心されられます
宮沢賢治の「風の又三郎」を題材に「人間の成長」や「生」と「死」について語って、人間の「生」は「死」によって支えられている事が作品の色んなところに反映されている話でなかなか素晴らしかったッス
投稿情報: all | 2010年12 月 5日 (日) 21:05