きのう(12日)の夜は、
81期岡山労働学校「哲学ものがたり教室」の
入学式&交流会+ミニ第1講義でした。
参加は22名。うーん、参加確認はもうちょっと多かったのだけど。
当日これなくなってしまった人もけっこういて、残念。
18時30分にスタート。まずは県学習協の伊原会長からあいさつ。
つづいて、プロジェクターをつかいながら、
労働学校の雰囲気や流れの説明。
そして、恒例のワンポイント講座を、運営委員のこじろーさんが実演。
そうか、こじろーさんの自宅はそんなことになっているのか。
そして19時から、
「哲学をなぜ学ぶのか-学びの1歩目」ということで、
私から30分ほどのミニ第1講義。
講義の概要は、以下。
一。もっと豊かに生きようよ(byソクラテス)
1。哲学とは?(今日は一側面のみ解説)
◇哲学は、英語で「フィロソフィ philosophy」
「ギリシャ語でフィロソフィアの語は、ピュタゴラスによって用いら
れたといわれるが、これは philo=愛 と sophia=知 からなり、
知的探求を一般的にいいあらわしている」
(森宏一編集、『新装版 哲学辞典』青木書店)
*知を愛する・・・!
◇問題意識をもつこと、問いをたてること
「哲学の世界に入っていくいちばんいい方法は問題意識をもつ
こと、つまり哲学の問いを立てることです。世界はどのようにつ
くられたのか? 今ここで起こっていることの背後には意志や
意味があるのか? 死後の命はあるのか? どうしたらこうい
う問いの答えは見つかるのか? そしてなによりも、わたした
ちはいかに生きるべきか?
こうしたことを人間はいつだって問いかけてきました。人間と
は何か、世界はどのようにしてできたかと問わなかった文化は
ありません」
(ヨースタイン・ゴルデル著、須田朗監修・池田香代子訳、
『ソフィーの世界-哲学者からの不思議な手紙』NHK出版)
2。どう生きるのか? この問いを立てたソクラテス。
◇ソクラテス(紀元前470~399)。ギリシャの哲学者。
*ソクラテスに対する評価はいろいろあるが、問題意識をもつこと、
問いを立てることについては、彼は偉大な1歩をしるした(と長久
は思う)。
ソクラテスの立てた問い-「人は、いかに生きるべきか」
この問いのもつ意味。そして広がっていく問題意識。
◇「無知の知」
「彼は何も知らないのに、何かを知っていると信じており、これ
に反して私は、何も知りはしないが、知っているとも思ってい
ないのである」 (プラトン『ソクラテスの弁明』岩波文庫)
*対話が大好き
-青年たちと一緒に、ものごとをとことん考えようとした
二。「哲学」は、基礎学問であるので、応用力が高い
1。「“1、5”学べ」(益川敏英)
◇「自分の専門ステージ」+「そこに活かせる普遍的な学び」
「非常に狭く、一つの問題だけに集中するのではなくて、少し
違うものも併せ見ておくことで、自分が真剣に勉強(あるいは
仕事や活動=長久)しているものに対して、深い理解が可能
になっていくし、世の中が動いたり学問が発展したりする時に、
それが生きてくるとぼくは思うのです」
(益川敏英『学問、楽しくなくちゃ』新日本出版社、2009年)
2。どんな仕事や活動や勉強にも、活きてくる基礎学問
◇哲学は「ものの見方・考え方」のこと
◇「ものの見方」は時々メンテナンスが必要
ー先入観や経験がじゃまをすることも
三。「哲学ものがたり教室」は、こんな場所になる(と思う)
1。これからの講義の内容を少しだけ見てみる
◇チラシを参照
2。後半は、マルクス、エンゲルスの科学的世界観を学ぶ-なぜか?
◇彼らの世界観(ものの見方・考え方)の有効性
ー唯物論と弁証法、史的唯物論
*複雑で、変化の早い現代を生きる私たちにとって、とても有効な
羅針盤となる。
◇彼らの「学びの姿勢」にも学ぶ
*貪欲にセンパイたちから学んだ
「ギリシア哲学の偉大な創始者たち」
(エンゲルス「自然の弁証法・序論」)
「自分があの偉大な思想家(ドイツの大哲学者・ヘーゲルのこ
と=長久)の弟子であることを公然と認め」
(マルクス「資本論」第2版へのあとがき)
*「すべてを疑え」(マルクスの好きな標語)
=自分の頭でとことん考える
*世界観を死ぬまでみがき続けた人
3。ぶつかって、対話して、新しいワクワク感を
-自分の変化を楽しみに
◇先人たちの考えと、自分の考えがぶつかる
◇講義のあとの討論で、いろんな人の考えや意見とぶつかる(知りあう)
◇さまざまな人が集まっている労働学校だからこその、おもしろさ。
◇この社会を「どう生きるのか」のヒントがたくさん得られる学びの場に。
「新しい知識にワクワクして、次に、その知識の目線でまわりを
見ることができるようになる自分の育ちにワクワクする、というこ
とです。自分の育ちの実感が、楽しくないわけがありません。こ
れこそ学びのおもしろさ」
(石川康宏『マルクスのかじり方』新日本出版社、2011年)
次回(19日)は、
「人類最初の世界観ー神話にみる先人たちの考え方」です。
神話って? 人はなぜ物語をつくるのか? サンタクロースっているの?
以上。
講義の感想文はまだ集まりきってないので、
明日ご紹介します☆
講義終了後は、入学式恒例の自己紹介交流会
教室全体をつかって、いつもの感じで楽しく交流
そして、これまた恒例の名前ビンゴ。
F浪くんが、たった3回でビンゴ! というパーフェクト勝利。
1等の景品をGETしていました。
さいごに、運営委員全員の自己紹介、
そして受講生O森くんから、今期の学びへのお誘い。
O森くんの訴え、良かったね~。新鮮だ。
★入学式の参加者の感想
「いろんな人と話せておもしろかった」
「終始なごやかなふんいきで居心地よかった」
「おもしろかったです」
「自己紹介の仕方、とってもスーパーよかったです。
こんどどこかで使いたいなーと。スライド!もわかり
やすくてよかったです☆」
「いろんな人がいてたのしかったです」
「久しぶりの人に会えてうれしかった」
「楽しくすごせました!」
「たいへん大きな刺激をいただいた!」
「いろいろな人がいるなあ・・・知っていると思って
いた人が自己紹介をして、意外な面がいっぱい
あって楽しかったです」
「また知り合いが増えそうで楽しみです」
「運営委員さんががんばっていて、ほほえましかった」
などなど、とても好評でした!!!
参加されたみなさん、ありがとうございました
有志参加の「なごみ」には16名が参加。
「自己紹介&労働学校に期待すること」をテーマにわいわいと。
22時には解散
今年も、労働学校の季節が始まりましたね。
7月の修了式までに、この学びと交流の場から、
どんな「ものがたり」が生まれていくのか。
期待大です
コメント
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