ソワニエ読書日記9冊目。
『楢山節考』(深沢七郎、新潮文庫、1964年)
【読んでのつぶやきメモ】
◇姥捨(おばすて・うばすて)山伝説は、日本各地に民話や
伝説という形で残っていた。
◇それを小説化したもの。70歳になると、楢山(ならやま)へ
行かねばならない掟(おきて)があった共同体の話。
*前々回の黒井千次さんの『老いるということ』のなかで
紹介されていたので。
*なぜ老人を捨てるのかといえば、口減らしのため(食料難が原因)。
◇「おっかあ」の威厳がすごいです。自らの意志で山へ。息子は
逆にためらっている。
「おりんの手は辰平の手を堅く握りしめた。それから辰平の背を
どーんと押した。辰平は歩み出したのである。うしろを振り向いて
はならない山の誓いに従って歩き出したのである」(98P)
「おっかあ、雪が降ってきたよう」(99P)
コメント
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