きのう(17日)の夜は、82期岡山労働学校の第6講義でした。
参加は少なく、13名でした。
お話がすごく良かったのに、残念です。
講師は、岡山市職員労働組合女性部部長の、
小松佳子さん。
「女性が労働組合に結集して要求実現」という
テーマでお話いただきました。
わたし、あらためて思いましたが、
岡山市職労の女性部の活動は、
全国的に見ても、トップクラスの質を持っています。
たいへん原則的で、かつ多彩な魅力を持っています。
岡山県下の労働運動は、
この岡山市職労女性部の活動から、
もっと学ぶべきだと思います。
学習協も、今後、そういう場のプロデュースも
していきたいと思います。
さて、小松さんのお話ですが、
ご自身が1981年に岡山市役所に
入職してからのあゆみをふまえながら、
「女性が子育てしながら働きつづける」ことをサポートする
労働組合女性部の「たたかい」について中心にお話を
されました。
小松さんが準備していただいた資料も充実で、
とくに女性部のニュース「MOMO」はすごいですよ。
しかも、女性部のニュースは、男性ふくめた全組合員に
配られるということですから、さすがです。
これ↓ は、ちょっと古いですが、まだ「婦人部」だった頃の、「MOMO」
↑ クリックすれば、さらに大きく見れます。
こんな↓ ニュースとか。参加者大絶賛の「ペンギンキャンペーン」
コウテイペンギンは、じつに見事な連携で、子育てをするそうです。
そこからヒントを得た、キャンペーンです。 これは、読みますよね~。
労働組合って、多彩な能力をもった人がいるから、こういうこともできちゃう。
以下、小松さんのレジュメです。
最後にお話をされた、岡山市職労女性部のモットー、
「がんばりすぎない、でも あきらめない」は、
参加者の共感をよびました。
はじめに
仕事を持って経済的に自立したかった
1981年に市役所へ 同期100人のうち女性10人
女性の理想とするライフコース(1987年)
専業主婦 33.6%
再就職 31.1%
両立 18.5%
◇組合とのラッキーな出会い
*組合を知る・労働者の権利を知る
・住民の幸せなくして自治体労働者の幸せはない
・自治体労働者は二度と赤紙は配らない
・ひとりはみんなのために みんなはひとりのために
・げんこつでもはずれるとおもしろくない
・結婚しても子どもが生まれても 健康でいきいきと定年まで
働き続けられる職場を 働くことは権利
・おかしいと思うことは声にだし、みんなで話し合い、要求して
変えていくことができる
*事務職でも育児休業がとれる!
1975年 教師・看護師・保育士の育児休業制度制定
1976年 岡山市で全職種適用
1992年 育児休業法施行
*子育てと仕事の両立
働くお母さんは忙しい
*悔し涙の保育園時代
保育に欠けるかわいそうな子どもたちを預かるところなのか
◇当事者が要求し実現していく
*育児休業5原則
○本人選択制 ○現職復帰 ○代替配置 ○有給保障 ○全職種適用
*有給保障
・育児休業給の支給(共済・健保掛け金相当額)
・育児休業給は廃止、替わりに共済・健保掛け金は免除(1995年から)
・育児休業手当金支給
日額の25/100を共済給付(1996年)→40/100(2001年)
→50/100(2010年)
*年次休暇の改善
・前年に8割以上の出勤がない場合は翌年への年休繰越が
できなかった(労基法)
・育児休業期間の8割の日を勤務した日と見なす(1991年)
・育児休業期間は勤務したと見なす(1994年)
*期間の延長
・1歳児の壁は高く 「夢物語」と言われた延長の要求
・法改正により3歳に延長 延長に伴う期待と不安(2002年)
*一時金への影響
・基準日までどれだけ勤務があっても、基準日に育休中だと
一時金が支給されない
・法改正で改善(1999年)
基準日に育児休業をしえいる職員のうち、基準日以前6か月以内の
期間において勤務した期間がある職員には、当該基準日に係る
勤末勤勉手当てを支給する
*昇給延伸の改善
・当初は1/2通算
・3か月復元(2004年)
・完全に復元(2007年)
*退職金への影響
・休業期間が1年を超えると1/2の期間が除算
・2008年以降の取得に対しては全期間通算に
*嘱託職員の育児休業制度化
・1995年に制度化
◇ペンギンキャンペーンで育児時間全国トップに
*2001年から繰り広げたペンギンキャンペーン
・育児をしない男をペンギンとはよばない
・女も男も 仕事も家庭も
・育児にペナルティを課さないで
・女性部の取り組みと社会情勢と全国の仲間の運動と
◇「政令市移行」で一気に後退
*でも、改悪経経過措置中に一部ストップ
*がんばりすぎない、でも あきらめない
以上。
お話は、育児をめぐる制度などを勝ちとってきた
ことが中心でしたが、
資料の中に、1995年の「婦人部要求書案」がありましたが、
要求項目が、じつにさまざまな面でびっしり。
はたらく仲間の声を聞き、それをニュースなどで「可視化」し、
要求としてまとめあげて、当局につきつける。
じつに原則的です。
こうした資料などを見るだけで、岡山市職労女性部の活動の
エネルギーが伝わってくるようです。
小松さん、貴重なお話を、
本当にありがとうございました。
以下、参加者の感想です。
「女性部の機関紙がイラスト満載で楽しい☆☆ うちの
労組もこんなだったら、読んでくれるのかなと思いました。
あろ、政令市はホント、良いことないですねー。ガックシ」
「育児休暇・・・自分が生まれる前、いろいろな人たちが
くじけずにがんばった結果ということをあらためて知り
ました。 『がんばりすぎず、あきらめない』」
「岡山市の制度は最先端だったのに、政令市になって
改悪されていることを知り、ビックリ!! 政令市に
なったらよくなると思っていたので…」
「1人ひとりの確かな生活実態が、職場を動かしてきた
お話に、元気をもらいました。機関紙も、『みんなの声
つまってます!』っていうのがあふれてて、こんなの
配られてたら、つい読んじゃいますよね♪ 『がんばり
しぎない、でも あきらめない』 ステキなモットー☆」
「今も男の育休はまったくのマイノリティ!! 子育ての
経験を男にさせない社会って、やはりゆがんでるよね~!
男に育休とらせれば、少子化解消」
「おかしいと思うことは声を出し、みんなで話し合い、
要求にして、『がんばりすぎず、あきらめない』。がん
ばったら、少しずつ前進していく!! 労働組合、もっと
牽引しなくては…。みんな、コウテイペンギンを見習おう!」
なごみには、9名が参加。
久しぶりにカレーとナンのセット食べました☆
話題は、ちょっと変な方向にブレ気味でしたが、
盛り上がりました(笑)
講師の小松さんも参加していただきました!
ありがとうございました☆
コメント
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