きのう(21日)の夜は、岡山市学童保育指導員労組の
3回目(最終回)の学習会でした。
感動の夜でありました
いいとこさがしの木。
この日は、
「労働組合が楽しくなる10の方法」
という、ちょっと変わったテーマで。
より具体的な、活動のあり方の問題提起でした。
この日の参加は13名。3回のなかでは、いちばん多かったです。
講義内容は、以下。
一。1回目・2回目の学びをふりかえって
1。体験(経験)している=そのものを知っている、ではない
◇そのものを、そのものたらしめている本質や、
法則性を知ることの大切さ
◇労働組合とその活動を豊かに認識することなしに、
豊かに伝えることはできない
2。人間は、自分のおかれている環境を、集団の力で変えることができる
◇学童保育をめぐる環境への、たしかな認識
◇専門職として「働き続けられる環境・職場か」
*専門職としての学びの保障を(お金と時間)
◇要求の「起点」は、切実な思い、労働実感、生活実感。
他者の痛みへの想像力。
3。知は力ー正しい判断力・確信・創造力
◇労働組合の本質
*労働者はバラバラだと、使用者にたいして圧倒的不利。
泣き寝入りするしかない。
*労働者は、団結することで、人間らしく働ける条件を獲得して
きた(長い歴史)
◇憲法に支えられている
*27条・28条。労働者・労働組合をバックアップ-勤労権・労働三権
*基本的人権としての、労働組合
◇学ぶことなくして、創造的なたたかいなし。
二。労働組合が楽しくなる10の方法
1。要求をなにより大事にする
◇要求は、職場から生まれてくる
*「聴く」活動の大切さー場づくり、アンケート、聴き取り
*表現しあえる場を
◇「おかしい」と思えるためには、学びが必要
*正当な「不安感」「不満」を出発点に。それをグチで終わらせない。
*基本的人権への認識、人間らしい・
まともな労働(ディーセントワーク)
*学童保育という職場独特の要求
◇要求を集団の力で実現する組織が、労働組合
*要求でつながりあう組織
*たたかう組織、励ましあう組織、高まりあう組織
2。みんなを主人公にするー労働組合民主主義
◇1人ひとりの力にはその瞬間での限界があるが、
集団の力には限界がない
*活動、組織運営、組合員拡大ーみんなで考え、みんなで実践
◇それぞれが、それぞれなりの関わりができる形や方法を見つけ出す
*人間というのは不均等だからこそ、集団をつくる意味がある。
*得手・不得手。個性。能力。
◇民主主義はめんどうくさいが、それ以上に楽しいもの
*民主主義の反対物ー強力なリーダー(指導者)による
組織運営・方向づくり
*民主主義こそが、集団を成長させるシステム
3。集まりたくなる場を手間ひまかけてつくるーヒューマニズム(微温)
◇「集まる」ことが、労働組合の原点であり、力の源泉
*労働者が集まるには、「自由な時間」「集まれる場所や空間」
「集まれる体力」「集まろうとする意志」が必要であり、簡単ではない。
*しかし、こうした困難な条件をのりこえてでも、「集まりたい」と
思える空間性や人間関係をどうつくっていくのか。
◇ヒューマニズム(微温)
*人間は、「それはわかるけど(納得)」だけでは動かないところがある
*あたたかい場、人間関係の大切さ。力が湧いてくる居場所づくり。
*聴く、聴かれる関係性
*「新しい自分との出会い」「もっと学びたい」
-自分が成長を感じられる場
◇たくさんの人が集まれば、それだけで元気が出る
*数の力は、元気になる力と比例
*でも、人数がたとえ少なくても、「またこういう場に来たい」と
思える場を。
*そうした「集まりの場」を、手間ひまかけて、ひとつひとつ創っていく。
4。情報の発信と共有をする
◇集まった場を、その場に来た人だけのものとしない
*会議の内容、活動・行動の内容、学習会の内容、目指す目標
→他の組合員にも伝える
*ニュースにする、メールをながす、活字として残す、話をする
*メーリングリストなどの活用も
*情報の大切さ(血液の役割)。途絶えると、その部分が
壊死(えし)する。
◇外にも伝える
*組合に入っていない指導員にも、保護者にも、他の労働組合にも
◇ネットの活用も(「福祉保育労 青年部」のブログなど参考に)
*それぞれ、職場は離れている。でも、ネットだとつながれる。
5。外に出る(井の中の蛙にならない)
◇市民・保護者に「伝える」活動
◇学童保育指導員労組以外の労働組合活動と、積極的に交流する
*岡山県労働組合会議(ブログ参照)に結集する労働組合と
*いろいろ場はある
◇平和運動・学習運動など、民主的な運動体は他にもたくさんある
*3月2日(金)の夜に、『学習の友』読書会あり
(岡山市勤労者福祉センター)。
*3月11日(日)「3・11祈念のつどい」
◇忙しくなる(充実する)
*無理をしなければ、個人も集団も成長しない。目標と現実の
ギャップを埋めるために。
*ただし、「無理をしてはいけない時」には、無理は禁物。
無理できる時でも、「無理しすぎ」は良くない。
6。1回1回の会議を成功させる
◇会議は、活動のフシ
ー目的・目標・課題・計画・役割分担・実践・総括
*会議は「準備」が8割以上成功のカギをにぎる
*目標や課題を意思統一(それぞれの認識の発展)。
行動への大きな力となる。
◇会議自体が、集団の成長と行動の場に
◇目標を達成しようと努力することのなかで、本物の連帯が生まれる
7。まず、自分が成長する。
◇成長への貪欲な思い
*みなさんの成長は
①指導員としての成長
②労働者・労働組合員としての成長
③人間としての成長
→これらは、バラバラではなく、相互に深く関係しあっている
*そしてみなさんの成長は
①自分のためでもあるし(1人称の幸福)
②子どもや保護者のため、働く仲間のためでもあるし
(2人称の幸福)
③まだ見ぬ未来の指導員、そして地域・社会全体のためでもある
(3人称の幸福)
◇3年後の自分、5年後の自分をイメージする
*学ぶこと、出会うこと、計画をもつこと、無理をすること
8。学習する
◇学習するためには
*目的意識を明確に
*「何を学べばいいのか」を交流しあう、先輩に教えてもらう
◇時間と空間、お金、材料がいる
*本や雑誌をつねに持ち歩く
*学びの場に積極的に出向く(自己投資)
*身銭を切る(本や雑誌を買う)
◇独習が基本。集団学習は「きっかけづくり」
*楽なものは身につかない。聞くだけ学習は、すぐ忘れる。
*学びに、平坦な道なし
*集団学習は、「学習課題」に気づくきっかけづくり
◇労働者・労働組合員として成長するためには
―月刊誌『学習の友』は必読。
*学習協も、引き続き活用してください☆
◇学習することで
*活動に確信をもてる。ぶれにくくなる。
*創造性・自主性・持続性
*正しい判断力がみにつく
*今まで見えなかったものが見えてくる
9。仲間が増える
◇文句なしに、活動が楽しくなるー新しい力・担い手の登場
◇できることが増える
◇組織の質が変わるー力量を高めざるをえない
◇心をこめて、伝えたい「労働組合の大切さと魅力」
*生き方の姿勢として語りかける
10。夢を語りあえる
◇大きくなること(数の力なくして、労働組合は強くならない)
*まず100人。いずれ過半数。
そして「組合に入ることがあたり前」の組織に。
*そうなれば、事務所の設置、専従の配置も可能
*活動の飛躍、力関係を大きく変えることができる
◇「有償ボランティア」をのりこえる日
*あたりまえの労働者として
◇みんなが、「人間らしい働き方」ができる学童保育の職場
*それは、多くの人が望むこと
「夢を見る力、その夢を信じてくじけぬ力」(井上ひさし)
さいごに:自分と仲間と、子どものために。未来の指導員仲間のために。
みなさんが個人として集団としても飛躍することを、大、大、大期待。
以上。
なんかね、みなさんの気持ちに火がついたというか、
すごく充実した感想交流になりました。
委員長のK川さんは、みんなの前で、
きっぱりと「夢」を公言し、「やる」とおっしゃいました
そして、『学習の友』の個人読者が、
この夜だけで、4人も増えました・・・
これだけ、反応がストレートな労働組合って、
あんまりないですね。
講師としても、すごくすごくやりがいがありました
こういう場に立ち会える幸せ。
ありがたいことです。
以下、参加者の感想文です。
「きくだけ学習は、すぐ忘れる! 確かにそうでした。
改めて気がついてもったいないことをしたと反省し
ています。本当にちょっと勉強します。本気で」
「無理しなきゃ、今はまだまだ出来る、と反省しま
した。学習会に参加しただけでは得られない、だけ
ど、だからこそ、そういう学習の場に何度も足を運
んで、学習の場にどっぷりとハマろうと思います。
小説じゃない本を読む!!」
「“個の力には限界があるけど、集団の力には限
界がない” いつも仕事をしていて思うのは、一人
では出来ないということ。集団、チームの力でやっ
ているのを実感している。個性、能力、得手・不得
手のそれぞれ違う人が働いているが、集団として
成長していくためには、まず自分が成長するぞ!
と思った。また、指導員という専門職だけに限らず、
人間としての知性を豊かにしたいと思った。本を読
んだり、いろんな学習、交流のできる場に(ボーっと
しないで)小さな無理をして行きたいと思った。長久
先生のお話、たのしくきかせていただきました。あ
りがとうございます」
「毎回、元気になるお話をありがとうございます。
いつも帰る時は何かをやらなくてはという気にな
るのですが、日々の生活におわれているうちに
段々と気持ちがうすれていき…そしてまた会議や
学習会に出てやり気が復活しての繰り返しです。
でも自分が動かなくては、やはり何も変わらない
ので、少し無理をするを合言葉に、これから行動
していこうと思います。長久先生、全3回の学習会、
ありがとうございました」
「『有償ボランティア』としての指導員を労働者と
しての指導員である、誇りをもって仕事がしたい、
『有償ボランティア』は、おかしいじゃない? と何
がおかしいのかを説明できるよう、学習を継続し
たいと思います」
「長久先生のお話をお聞きすると、毎回元気が出
ます。学びの楽しさを実感します。学習は“交流”
によって深まり、身に付くと思いました。自分のこ
とばで語ることでその中味が自分のものになり、
さらに他の人の語りを聞くことで、自分の学びが
より豊かになると思うからです。
今後、学習と交流はセットに組んで企画してい
きたいと思いました。『組合運動はあきらめない
姿勢を示す生き方そのもの』。全3回、本当にあ
りがとうございました。また、学ばせて頂きたいと
思います」
「今回の組合の学習会のタイトルにひかれて、
参加しました。楽しくなるってどういうことだろう…
と思ったからです。
組合の場は、『出会いの場、基本的に楽しい…』
と言われて、2年前、9条の会での折り鶴活動を
思い出したのです。あの時は、夜、保育後の活動
でも、いろいろな指導員に会え、話が出来ることが
楽しかったです。みんなで作り上げた時の達成感は、
すごく残っています。『有償ボランティア』という壁も、
いずれはみんなの力でとれたらいいなと思っていま
す。活動は自分も目標をもってするべきだなぁと反
省しました。今回お話を聞いてよかったです。あり
がとうございました」
「今日だけの参加でしたが、とてもためになりまし
た。『きく』だけでなく、『話す』ことも大切になって
くる。そして、クラブの人たちに伝えていくことも、
レベルアップに、必要だなと思いました。
また、こうして集まることで他のクラブの人の話
を聞けて、『あ!そうなんだ』『これ、使えるじゃ
ん!』と思えることもあり、もっと集まりを大切に
していきたいと思いました。独習…苦手ですが、
少しずつ独習を増やしていって、頑張っていきた
いと思います。今日はありがとうございました」
「3回学習会ありがとうございました。3回を通して、
学習することの大切さを知りました。活字が本当
に苦手なので、本を読むことはすっごく無理しない
とできませんが、ボーっとする時間の少しでも、
すっごく無理してがんばって本を読み、専門性を
高めていきたいと思います。また、楽しくするのも、
おっくうにするのも自分!それなら楽しくする方が
良い! 組合の仲間と想いを語り合い、集まりたく
なるような人間関係を作っていきたいです。あと
ダイエットはやっぱり計画が必要なんですネ…。
が、がんばりマース!」
「もっともっと勉強したい。力をつけたい。行動し
ていきたい。と思いました。
今は人は人、自分は自分という思いで専門職
として誇りをもって精進すればよいとひらきなおり
にも似た気持ちでいましたが、本音は学童指導
員が教員や保育士くらいに、全ての人が志願し
て採用試験を経てなる確立したものになってほ
しいです。そのような集団の一員になりたいです。
いつ試験されても動じない知や力のある自分に
なりたいと思いました」
「集団学習は『学習課題』に気づくきっかけづく
りという一文にズキーンとしました。学びという
のは独習が基本で、学習課題に気づいて自分
で勉強しなければいけない…。果たしてできて
いるのか、できていないと思いました。これだけ
やったから大丈夫、この会に参加したからOK
と満足していたなぁと、気づかされました。香川
先生からのお話にもありましたが、学んでいる
指導員の姿を子どもたちは見ている、常に成長
しようとしている先生がいい先生である、という
お話を聞き、私の生きざまを恥じることなく子ど
もに見てもらえる指導員、労働者になろうと思
いました。今回の学習を気づきにして、これから
もがんばります!ありがとうございました!」
「『学習の友』を読みます。お願いします。
“自分と仲間と、子どものために。未来の指
導員仲間のために”
私の目標が書かれていました。…目指すべ
き数を示していただきました。暗中模索の最中
に光を見つけた思いです。明日を夢見て、努力
する姿を見せられるようにガンバリます。あり
がとうございました」
お~! ぜひ。よろしく。
たしかに、よく見ると「ともき」があるね(笑)
投稿情報: 長久 | 2012年2 月23日 (木) 19:28
ぐわ~、やりたい!
うちの青年部で!!
早く書記次長と話ししないと!!
【いいとこさがしの木】に俺参上w
投稿情報: ともき | 2012年2 月23日 (木) 18:01