TSUTAYAでレンタルしてきた
「THE PACIFIC」という海外TVドラマ(米国)をみました。
(ホームページは こちら)。
全部で10話あるのですが、一気に見終えました。
先日読んだ『ぺリリュー・沖縄戦』の本が、
原作のひとつとなっていて、
太平洋戦争での海兵隊のことを描いています。
おもな主人公は3人です。
描かれるおもな戦場は…
ガダルカナル
ぺリリュー
硫黄島
そして沖縄。
こうした太平洋戦争の戦場のようすを、
米国側、とくに海兵隊員という最前線兵士の
視点からとらえたことは私自身なく、それ自体、
とても重要な作品であると思いました。
それぞれの回の前に「歴史的背景」ということで、
当時の実際の映像や元兵士の回想などがみられ、
内容の信憑性を高めています。
とにかく、戦場のシーンがすさまじいです。
(制作費は約200億円とか)
ちょっと生々しすぎて、
血を見るのが弱い人は、キビシイ作品です。
しかし、これでも、「臭い」「湿気」「音」は
再現できませんよね。
戦場の地獄とは、底知れぬものだという
ことが実感できます。
制作総指揮をとった3人の言葉です(HPより)
「本作で問いかけたのは、戦争が人間をどう変えるか、
人はどう生き延びるのか、この世の地獄を見ながら
人は前進できるのか、ということだ。戦争は人間の
性だ。だが、人間にとって、彼ら兵士たちの体験以上
の苦闘があるだろうか」(トム・ハンクス)
「海兵隊は未知の敵と戦うと共に、過酷な自然環境
とも戦っていた。この作品は、兵士たち1人1人が、
人間らしい精神の崩壊を食い止めようと戦う物語で
もある。 あなたは、激しい戦闘や仲間との別れだけ
でなく、泥だらけの戦場や体のあちこちを刺す虫、
マラリアなど、若者たちが置かれた過酷な環境も見
ることになる。
事実に基づく物語には、常に正確に伝える責任が
ある。自分たちのドラマを見た退役軍人らに、『私の
体験どおりだ。忠実に作られている』と言ってもらえ
ることを願っている」(スティーブン・スピルバーグ)
「これは複数話のドラマだが、我々は一本の映画と
して扱っていた。これまで手掛けたどんな映画より
も壮大だ。製作にあたり、我々は大きな責任を感じ
た。あの戦争と、それを戦い抜いた人々を、常にで
きるだけ誠実に描くよう努めたし、登場人物への敬
意を表現できたと思う」(ゲーリー・ゴーツマン)
この3人の言葉どおり、この作品のポイントは、
①可能なかぎり事実にもとづいていること。
(10話の最後に、登場人物の実際の写真と経緯が
紹介されていて、この作品の重みを実感します)
②兵士のたちの精神が病んでいく様子がひとつの
軸になっていること。
(発狂したり、通常ならばぜったいにしないような
残虐な行為だったり、倫理性が失われていくこと)
だと思います。
「日本軍」が相手の戦争なわけですが、
「ジャップ」と呼ばれ、さまざまに描かれています。
そんなところも注目点のひとつです。
かなり勉強になりますし、
作品としても秀逸です。
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